今日のことば

7/13 月曜日

世間解(せけんげ)

仏さまのお徳を称(たた)える尊称の一つに「世間解」という言葉があります。この世のさまざまなものごとは、表面に現われたことの背後に、それぞれ因縁を背負っています。仏さまは、そのすべてを知り尽くしておられる尊いお方であることを称えた呼び方です。

たとえば名医といわれる人は、病気の原因を的確に見抜いて、どうすれば治るか誤りなく処方をしてくれます。それと同じで、仏さまは私たち一人ひとりの苦の原因を知り尽くされて、必ずその苦しみを除くことができる方法を、私たち一人ひとりに教えてくださるのです。

どんなに立派な教えであっても、「人間はこうあるべきだ」と、建て前だけを説いたのでは、なかなか人は耳を傾けてくれません。相手の心に寄り添って、その人の苦しみをわがことのように感じ取り、苦しみを分かち合えるようになったときに、その人の苦しみの大もとが見えてくるのです。

そこに気づいてもらって、「だから、こういう生き方が大事なんですよ」と教えてあげると、「はい」と、すなおにうなずいてもらえるのです。

庭野日敬著『開祖随感』第11巻 146~147頁より
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