今日のことば

4/2 水曜日

渋面(しぶづら)と笑顔

四六時中、苦虫をかみつぶしたような渋面をしている人がいますが、それは、この世の中のことが、すべて自分の思いどおりになるものと思っているからではないでしょうか。現実はそうはいかないから、いちいち腹が立つわけです。

リーダーシップには二つのタイプがあって、トップが決断・決定を下して全員を引っ張っていく欧米型。もう一つは、下からみんなの合意を得て、最後に「それでいこう」とトップが命令を下すタイプで、和を大切にする日本型といえますが、最近は欧米でも日本型のリーダーシップが求められているといいます。長が先頭に立って引っ張っていくリーダーシップは、どうしてもリーダーが、「あれもこれも、思いどおりにならん」と、しかめづらになりがちなのです。

エスキモーの人たちの挨拶は、できるだけうれしそうに相手に笑いかけることだそうです。すると、相手も自然に笑顔を返さずにいられない。和のリーダーシップのかなめは、ここにあります。人の笑顔は、それだけの力を持っているのですね。不思議に、周囲がことごとく意のままになっていくのです。

庭野日敬著『開祖随感』第8巻 146~147頁より
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