今日のことば

2/25 水曜日

どれだけお返しできたか

自分のやっていることは、自画自賛して吹聴(ふいちょう)するけれども、人のやっていること、隣の部や課でやっていることは、いちいち「つまらんことをやっている」と、ケチをつけたくなってしまうという人はいないでしょうか。自分でも、そんなひねくれた見方しかできない性格が、ときどき嫌になるときがあると思うのです。それは、自分がいちばん偉いと思い込んでいるからなのですね。

内観(ないかん)療法というもののひとつに、自分は両親や上司や部下から何をしてもらい、何をして返したかと、とことん調べていく方法があります。すると、自分はこれまで、とても口に言い表わせないほど多くの人の恩を受けてきたのに、なんのお返しもできていなかったことを思い知らずにいられなくなって、生かされている感謝が噴きだしてくるのです。

これは、法座修行での懺悔(さんげ)とまったく同じですね。わが身をかばい、かたくなに閉じこもっていた殻(から)を打ち割ってしまうと、自分の本当の姿がはっきり見えてきます。その自分を真正面から凝視(ぎょうし)すると、まわりの世界がまるで違った天人常充満(てんにんじょうじゅうまん)の世界に見えてくるのです。

庭野日敬著『開祖随感』第7巻 250~251頁より
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