今日のことば

12/12 金曜日

経典読誦(どくじゅ)の功徳

その道一筋に舞い続けてこられた著名な日本舞踊家の武原はんさんでさえも、六十余年間、毎朝、必ず練習をされるのだそうです。そして「これなら大丈夫」と自分で納得しないと心が落ち着かない、と言われます。

私なども、朝のご供養という、なすべきお勤めをしないと、その日一日中気持ちが悪いのです。ですから、どこへ出かけても、その旅先で欠かさず『法華三部経』を読誦いたします。

毎日、経典を読誦すると、その時々の心境によって、経文の中の一偈(げ)一句に目を見開かされ、心が洗われる気持ちになってきます。

たとえばお釈迦さまは、「この経は難信難解(なんしんなんげ)である」と、厳しくおっしゃられるのですが、そのあとに「努力すれば、だれもが仏になることができるのですよ」と温かいお言葉を加えられて、私たちを励ましてくださいます。

お経には仏さまのお慈悲が満ち満ちているのですから、『法華経』全体を読み通して、それを、しっかりと身に体(たい)することが大切です。

庭野日敬著『開祖随感』第6巻 256~257頁より
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