今日のことば
11/22 土曜日
平和をつくりだす憲法
日本には平和憲法があるから、もう平和については心配がないと考えたら大間違いです。やはり平和への努力がなくては、平和を維持することはできません。
私たちは日本国憲法を「平和憲法」と呼びますが、その第九条にしても、平和を希求する日本国民の気持ちの証(あかし)として戦争放棄を宣言しているだけで、平和を維持し、さらには平和を創出するために日本は何をするのか、ということについては触れられておりません。
日本の憲法を真の平和の憲法たらしめるための努力なくしては平和憲法とは言えないわけで、だからこそ、私たち宗教者は神仏が示された平和の教えのとおりに、人権・開発・核廃絶をめざして努力を続けているわけです。
断絶の谷間に理解の橋をかけ、恵まれぬ人びとの一助となり、平和を阻害する要因を除去していく……。そうした具体的な行動のない平和は、ただの空論にすぎないことを忘れてはなりません。
平和をつくりだす行動に参加する人の輪を広げていかなくてはならないのです。
庭野日敬著『開祖随感』第6巻 132~133頁より