本会の考え
「安全保障関連法案」可決に対する緊急声明
本日九月十九日、参議院本会議において「安全保障関連法案」が可決されました。多くの国民が本法案に反対するなかでの強行採決は、誠に遺憾であります。
本会の開祖である庭野日敬は、東西冷戦下での激しい軍拡競争の中で昭和五十三年に開催された「第一回国連軍縮特別総会」において、米ソをはじめとする世界の為政者に対し「危険を冒してまで武装するよりも、むしろ平和のために危険を冒すべきである」と訴えました。
この精神を受け継ぐ私たちは、現在の国際状況下においても対話と協力を通して信頼を醸成することこそが、「すべてのいのち」を尊ぶ共生社会を構築する真の安全保障であると信じ、これまで平和活動を進めてきました。
本会は九月二日、本法案の廃案を求める「すべてのいのちを守るために『安全保障関連法案』への重大な危惧」と題する声明文を発表しました。さらに、同声明発表後には、政府並びに自由民主党に対し慎重かつ厳正な国会審議を重ねるよう強く要請してきました。
今回可決された「安全保障関連法」は、日本による武力行使への扉を開くのみならず、国際社会における紛争を拡大し、「すべてのいのち」を脅かす怖れがあると考えます。
本会は、日本国政府に対し、今後いかなる外交問題においてもこの「安全保障関連法」で容認された武力行使を回避し、対話による信頼醸成に基づく平和的解決に向けて、最大限の努力をするよう強く要望いたします。私たちは、これからも共に生きる「すべてのいのち」を守るために祈り、行動し続けてまいります。
平成27年9月19日
立正佼成会