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2001年10月17日 全国各教会で「多発テロ関連被災者」の救援活動進む

米国・ニューヨークでの同時多発テロ事件発生から、約1カ月が経過する中、現在、全国の各教会で関連被災者救援への取り組みが活発に展開されています。

岐阜教会では、募金用の封筒1万1千枚を各支部に配布し、地域や家族ぐるみでの協力を呼びかけています。神戸教会では、青年部員が中心となって「100円募金」運動を実施。毎週木曜日に青年たちが地域を巡回しています。
街頭募金も各地で開始されています。宇都宮教会所属の佼成スカウト第17団は14日、JR宇都宮駅前で未会員を含むメンバーによる街頭募金を行いました。また同日、苫小牧教会では青年婦人部員など約30人が市内に繰り出し、募金活動とあわせて世界平和の尊さを市民に訴えました。
少年、学生部員による「励ましの手紙」作りも各地で作業が進んでいます。青年本部には13日までに、全国48教会から多数のメッセージが届きました。土浦教会は、道場で文章を書く子どもたちの様子を写真に撮り、メッセージに同封しました。他の教会の手紙にも、イラストやプリクラを添えるなど、読む相手が親しみを感じられるような工夫が凝らされています。
子どもたちが書いた手紙の英訳も、各教会で引き続き進められています。翻訳作業にあたった会員の一人は、テロ事件で崩壊した国際貿易センタービルに観光で訪れたことがありました。思い出の場所での悲劇に心を傷める中、「子どもたちに平和の尊さを伝えていきたい」と、自ら進んで作業に取り組んでいます。
事件発生以来、教会や家庭で行われてきた「犠牲者への追悼」、そして「平和への祈り」も続けられています。教会での朝夕の式文読誦をはじめ、家庭でも真心から祈りが捧げられています。秩父教会の青年会員は、テロ事件後から、自宅で世界平和のための祈願供養を実践しています。昨年、留学先のオーストラリアで人種差別を克服した経験から、人々が信頼を育むことの大切さを常に感じていました。「同じ地球に生きる仲間として互いに協力し、平和を分かち合っていきたい」と語っています。
埼玉教会では13日、世界平和への祈りを地域の人々にも広めていこうと、124人のサンガが地域布教を実施。各家庭を回り、本会が取り組む救援活動を紹介しました。大分教会佐伯支部は9月29日、地域のキリスト教など諸宗教団体と「世界平和祈りの集い」を開催しました。
救援バザーや中東情勢に関する学習会も、盛んに行われています。大船教会では12、13の両日、教会道場で「テロ関連被災者救援バザー」を開催しました。衣類の販売や模擬店を行い、収益約61万円を救援募金にあてました。一方、練馬教会では10日、中央大学教授の眞田芳憲氏を迎えて講演会を開催。テロ事件発生の背景やイスラム教の教義について学びを深めました。
東京教区では15日、大学生を中心とした平和学習会を法輪閣で開催。約50人が参加しました。学習会では、1日から1週間、単身ニューヨークに渡り法華三部経を読誦し、平和への祈りを捧げた青年会員が現地での体験を報告しました。

(2001.10.17記載)