『社会変革の風をおこそう』をメーンテーマに5月19日、第33回「青年の日」が全国一斉に実施された。参加した青年部員たちは、街頭募金やアフリカへおくる毛布のPR・収集、清掃奉仕などの諸活動に取り組み、地域社会、さらには自らの変革を図りました。当日は、約2万7500人の青年部員が参加したほか、約5万6000人に上る会員、一般市民が青年部員の呼びかけに共鳴、行動を共にしました。
メーンテーマ『社会変革の風をおこそう』には、一人ひとりが仏教の教えに沿った生き方を通し、自己変革を図ってほしいというねらいがあります。
このテーマが設定されて4年目となる今年は、各教会が個々の信仰観の確立を願い、足元の実践に力を入れました。こうした中で、多くの教会が柱に据えたのが「アフリカへ毛布をおくる運動」です。
桑名教会は、今年1月に実行委員会を発足させ、包括する1市8町に同運動を浸透させようと、チラシ2万枚を持って戸別訪問に歩いたり、宣伝カーによるPRを展開しました。当日、市民プールの駐車場で行った毛布の収集作業では800枚以上の毛布が市民から提供されました。外部施設で毛布の収集、発送作業を行った倉敷教会は2月から始動。毛布配布ボランティア隊に参加した会員から現地の報告を受ける一方で、市民に対しては地元ケーブルテレビやFM放送を通したPR活動を行ってきました。その成果として、19日までに約950枚の毛布が市民から寄せられています。
また、石巻、越谷、姫路教会などは当日、外部会場で同運動のPRや収集に当たりました。
この他、外部施設を会場にイベントを行った苫小牧、富山、浦和、宇部、沖縄などの教会でも「アフリカへ毛布をおくる運動」のパネルを展示し、市民に理解と協力を求めました。
街頭に立ち、ユニセフ募金の呼びかけを行った教会も見られました。包括区域内にあるJR4駅と埼玉新都心交通2駅で実施した上尾教会は、ミニヒマワリとコスモスの苗400本、手作りのしおり800枚を用意し、募金協力者に手渡しました。18カ所に分かれて街頭に立った千葉教会でも、手作りのしおりを募金協力者に贈呈しました。
平和行進という形で世界平和をアピールしたのは墨田教会。『祈・世界平和』と書かれた9本ののぼりを先頭に、380人が教会道場から東京・千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓宛までの約6㌔を歩き、到着後は同地で戦没者慰霊と平和祈願の読経供養を営みました。
大阪教会と松江教会では、青年部員が「青年の日」や「平和」をテーマに歌を作曲。世界平和への願いを歌に託しました。
一方、地域に目を向けた取り組みとしては、『環境』をテーマに地域の清掃活動を行う教会が多かった。新津教会は『ゴミ退治部隊』ののぼりを立て、本庄教会では公園のトイレに絞って行った。熱海教会は、伊東市の宇佐美海岸を清掃した。また、甲府教会はJR甲府駅前の目抜き通りなどを清掃しました。「こんなにゴミがあるなんて......。自分の町のことを考える大切さを学びました」と参加者の一人は、ゴミの詰まった袋を抱えて話していました。
会津、千代田などの教会も地域清掃に汗を流しました。
また、福祉活動に重点を置いた教会もあります。伊那教会からは50人が知的障害者総合援護施設「西駒郷」を訪問。佐賀教会は知的障害児施設「めぐみ園」と特別養護老人ホーム「つぼみ荘」に合わせて102人が訪れました。一宮教会青年女子部員と鼓笛隊員ら50人は、松波総合病院附属老人保健施設を訪れ、清掃作業や食事の介助に取り組みました。
19軒の独居老人宅を訪ねたのは北教会。人同士のつながりが希薄になったと言われる風潮の中で、密な触れ合いを大切にしようと企画されたものです。事前に各家へアンケートを取り、当日を迎えました。青年部員は2、3人が一組になって訪問し、話し相手となり、庭の草刈りなども行いました。参加した青年会員は、「84歳のおばあさんと話をしました。若いころの苦労した体験を笑顔で話す姿に、私も元気を頂きました」と訪問した印象を語っていました。
この日、正午の時報と共に全国一斉に『平和の祈り』が捧げられました。参加した青年部員たちはひととき、活動の手を休め、世界の恒久平和を願い、心一つに祈りを捧げました。
なお、全国各地での活動の様子は、立正佼成会のホームページ「Cheers!」でも紹介されています。
(2002.05.22記載)
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