News Archive

2002年07月23日 庭野会長、中国を訪問

仏教を基盤にした日中友好交流の更なる深まりを――。7月23日から9日間、中国を訪問した庭野日鑛会長は、31日無事帰国しました。日中国交正常化30周年を記念して、中国佛教協会から招聘を受けた今回の訪中は、中国国家宗教局や中国佛教協会を表敬訪問したほか、故趙樸初師(前中国佛教協会会長)の生誕地(故居)も訪問しました。また急遽、23日に逝去された中国佛教協会副会長で天童寺住職の明暘法師の告別式にも参列しました。庭野会長の訪中は7度目。

7月23日午前、成田を出発した庭野会長は、午後、北京に到着。張琳・中国佛教協会副秘書長らの出迎えを受け、その足で新築なった中国国家宗教局を表敬訪問。中国国内の宗教を統括する同局の葉小文局長と2年ぶりに再会し、懇談しました。葉局長は「朋あり遠方より来たる。また楽しからず」という孔子の言葉を引用しながら「日中国交正常化30周年を機に、ますます両国の宗教者の友好交流が深まるように」と語り、庭野会長と固い握手を交わしました。
続いて庭野会長は広済寺を参拝し、中国佛教協会を表敬訪問。刀述仁副会長らと懇談し歓迎を受けました。庭野会長は正式な招聘に謝意を述べました。このあと故趙樸初師宅を訪問し、遺影が飾られている部屋で香を手向け、お題目を三唱し、あらためて陳夫人と、あしり日の庭野日敬・立正佼成会開祖と趙樸初師の思い出を語り合いました。
24日から26日は、済南、泰安、曲阜に移動し、中国きっての名山で道教に由緒の泰山や孔子の故郷で知られる孔林・孔廟・孔府を訪ねました。特に、孔子に深い関心を寄せている庭野会長は孔子の故郷を訪ねるのが長い間の念願でした。
27日は予定を変更し、23日に逝去された中国佛教協会副会長の明暘法師の告別式に参列しました。告別式は上海の龍華寺で執り行われ、庭野会長は生花と香を手向け、般若心経とお題目を唱え、法嗣の照誠住職に弔意を述べました。明暘法師は、中国佛教協会の初代会長の圓瑛法師の法嗣で、龍華寺、広済寺、天童寺を歴住した中国仏教界の重鎮でした。庭野会長と明暘法師は、1992年に明暘法師が中国佛教協会友好訪日国の団長として来会して以来、日中韓仏教友好交流会議などで旧知の間柄でした。
28、29日は庭野開祖、庭野会長とも深い親交のあった故趙樸初師の生誕地(故居)である安慶市を訪ねました。今年は1952年に中国仏教界から平和と友好の証として日本の仏教界に仏像が贈られて以来、「日中仏教交流50周年」にも当たり、当時から中国仏教界に深く関わっていた趙樸初師の遺徳を偲んで故居を訪ねました。その故居は明・清時代の建物で、現在修復工事が行われています。庭野会長は「開祖さまとともに日中間の仏教友好交流を築き上げた趙樸初先生を顕彰する意味でも、故居が復興することは意味深いものがあります。あらためて、日中韓の『黄金の絆』を継承し、アジアの平和と友好に貢献していきたいものです」と語りました。

(2002.08.07記載)