2002年09月01日
イタリア・シチリア島で「世界宗教者平和のための祈りの集い」
聖エジディオ共同体主催の「第15回世界宗教者平和のための祈りの集い」が9月1日から3日まで、イタリア・シチリア島のパレルモ市で開催されました。集いの主目的は、昨年の9・11米国同時多発テロ後、この1年間の世界諸宗教の責任と平和への貢献を模索すること。70カ国から12宗教の代表者、政治指導者、知識人など約650人が出席、市民約4000人が参加しました。本会から、松原通雄外務部長が出席しました。
2、3の両日、24にも及ぶパネルディスカッションが市内の各地で展開されました。松原部長は「アジアと平和――東洋諸宗教の貢献」と題するパネルで、『スリランカの和解に向けた本会の協力』をテーマにスピーチし、「現地の人々の紛争終結と平和の回復という切実な願いを受け、政治家、国連、他国政府が和解のための対話の条件を整え、現地社会で精神的・倫理的に大きな影響力をもつ宗教指導者が、対話を支援していくという実例です」と述べました。
ディスカッションでは中東問題や紛争の解決、文明間の対話に向けた討議が重ねられ、その後「パレルモ宣言文」が採択されました。宣言文では、「暴力(多発テロ)によって黎明を迎えた新しい世紀」に、「たとえ神の名を借りて憎悪と暴力を正当化する人々が存在するとしても、諸宗教が憎悪と暴力を正当化することはないと、再度、公式に声明する。神の名は平和である。何人も、自らの戦争行為を祝福するために、神の名を使うことはできない。憎悪の崇拝は暴力を生み、希望を侮辱する」とアピールしています。
(2002.09.11記載)
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