News Archive

2003年06月22日 生ごみをたい肥にリサイクル 富士教会の取り組み

生ごみのリサイクルから明るい教会づくり。富士教会の会員たちは現在、13人のエコ委員を中心に環境問題に取り組んでいます。主な活動はEM菌を使った生ごみのたい肥化です。委員会が発足して1年。たい肥を使って育てた野菜と花が道場のご宝前を飾るようになりました。教会を明るくしようと、会員たちが自宅に咲いた花を持ち寄ったり、率先して畑仕事に汗を流したりと、心の副産物も大きいようです。

EM菌とは、悪臭の原因物質を分解する細菌、殺菌力や発酵作用のある菌など有用微生物の総称。静岡県・富士市でもEM菌を利用した生ごみ処理を推奨しています。
その方法を学ぶ講習会を教会で開いたのが1年前。環境を守るため自分たちにできることをと、エコ委員会が発足しました。
材料がそろえば、たい肥作りはとても簡単。ポリ容器に生ごみを入れ、ぬかみそ状のEM剤(米ぬか、もみがら、糖蜜、EM1号を適量混ぜて発酵)をふりかけます。EMぼかしと呼ぶこの方法で1週間ほど発酵させるとできあがり。道場当番のお役者が担当するので、会員の環境意識も徐々に広がりつつあります。
容器の下部にたまった液は浄化力が抜群で、排水口などのぬめりも解消。生ゴミは土と混ぜて腐葉土として利用します。
教会では今年から、このたい肥を使って野菜作りも始まりました。道場近隣の農家から「空いた土地を活用してほしい」との申し入れがあったのを契機に、「ご宝前にお盛り物や花を捧げよう」と、畑を開墾。サトイモ、大根、タマネギ、スイカなど年間20種類近くを栽培する計画です。6月14日には、少年部員らがジャガイモの収穫を手伝い、また、ご宝前には畑で咲いたユリの花が供えられました。
兼業農家の栢森秀幸さん(69)は自主的に作物の面倒をみるひとり。「ここの野菜のでき具合は、うちのより良い」とうなります。エコ委員会のメンバーも、「花や苗は長持ちし、野菜は甘く無農薬で健康にもいい」「農作業は定年後の生きがいにもなる」と口をそろえます。中でも、原田きく江さん(58)は「自分が作ったもので皆が喜んでくれるのが何より」と、サンガの喜びを強調しています。

※こちらの記事はご本人の了解を得て掲載しております。

(2003.07.15記載)