News Archive

2004年02月13日 夏の参院選に向け、取り組み進む

第20回参議院選挙が今年夏に行われます。イラク情勢に関わる一連の対応はじめ、年金や雇用問題など国民の生活に直結する重要な政治課題が山積する中、今後の国のあり方を方向づける大事な選挙と位置付けられています。教団では参院選に向け、各教区代表者と教庁代表者らで構成する「比例区推薦委員会」、都道府県単位の「選挙区推薦委員会」を中心に推薦候補者を検討。これまでに、推薦できる候補者として比例区2人が決定しました。

参議院選挙は、各政党の得票数に応じて議席を配分する「比例代表」と都道府県単位で争われる「選挙区」の2方式で行われます。今年は、参議院議員定数の半数(比例代表48人、選挙区73人)が改選される通常選挙の年にあたることから、教団では、「比例区」と「選挙区」の対応を個別に検討してきました。

比例区については、平成12年に公職選挙法が改正されるまでは投票用紙に政党名だけを記入する「拘束名簿式」が採用されていたため、教団では具体的な対応はとらず、会員各自の判断に委ねてきました。しかし、同法の改正に伴って、候補者の個人名を記入できる「非拘束名簿式」が導入されたため、翌13年の第19回参議院選挙では、「比例区推薦委員会」によって2人の推薦候補者を選定しました。

今回の比例区に関しても昨年2月、理事会で「政治浄化の推進を目指す本会としては、全くかかわれないと判断される選挙以外は、本会にふさわしい人物を支援し、かかわっていくべき」との基本方針を確認。同時に、推薦できる候補者を検討する際には会員の意見をより反映させていくため、推薦委員会に教会役員も参画することになりました。

これを受け昨年4月、各教区代表19人(教区長2人、教会長2人、六部長各2人、支部長3人)と本部代表3人で構成する「比例区推薦委員会」を立ち上げました。

同委員会では、「四項目」(平和主義の推進、信教の自由の堅持、政治倫理の確立、行政改革の推進)をはじめとする本会の政治理念に基づいて、推薦できる候補者を検討。さらに、「『自自公』連立政権を容認することはできない。よって、これを是とする国会議員は推薦できない」という平成11年の教団見解に沿い、「自公」連立政権に対し明確な問題意識を持つ候補者を推薦していくことも確認されました。

また、「人格、識見にすぐれていること」「青年が共感を持てるような、若い感覚を持っていること」など同委員会独自の推薦規準を設け、推薦できる候補者の検討を重ね、最終的に2人に決まりました。

比例区については、候補者決定の段階で、同推薦委員会は解散。新たに「政治浄化推進委員会」(委員長=松原通雄外務部長、教団代表、事業体代表らで構成)を発足させ、教団内の調整を図りながら、会員に対する政治意識の高揚、「平和主義」「政教分離」「政治倫理の確立」など正しい世論づくりを目指していきます。

一方、選挙区への対応としては、現在、都道府県単位の「選挙区推薦委員会」(選挙区内の代表教会長、渉外部長、壮年部長らで構成)が発足。「四項目」と平成11年の教団見解に沿い、推薦できる候補者の選定が進められています。

なお、「平和・社会活動懇談会」が現在、教区や教会、都道府県単位などで開催されており、第20回参議院選挙に向け、会員の政治意識高揚を図る研修も行われています。

会員の皆さまへ――松原通雄外務部長

今夏の第20回参議院選挙に向けて、このほど「比例区推薦委員会」により2人の方を推薦できる候補者として決定して頂きました。また、選挙区に関しましては、現在、各都道府県の「選挙区推薦委員会」で推薦できる候補者の検討を進めて頂いております。

今回、比例区での検討では、「比例区推薦委員会」に会員の代表として、15人の六部長さん、支部長さんにメンバーとして参加して頂きました。これまでの選挙への取り組みを踏まえ、推薦できる候補者の決定に教区・教会の声を一層反映させることを意図したものです。本会の政治浄化の基本姿勢、「四項目」を基盤に、推薦委員会では独自の推薦基準を設け、検討が重ねられました。

また、本会では、昨年の衆議院総選挙において、政界の倫理観を高め、緊張感をもたらすためには、二大政党制が望ましいという観点から「健全な野党をつくり上げ育てていくことができる人材」「与党を内側から改革し浄化していく人材」を選び、支援することを目指しました。現在の与党政権の枠組み、イラクへの自衛隊派遣などの政策と決定のあり方を見ましても、政権交代の受け皿となる健全な野党を育成し、政界に浄化の気風を送り込んでいくことが必要との思いを深くいたします。

さらに、参議院は「良識の府」と呼ばれますように、数の論理に左右されず、各分野の専門家が衆議院に大所高所から助言し、誤りをただし、足りない点を補っていくことが使命とされております。このような点から「比例区推薦委員会」では慎重に検討を重ね、人物を重視して、推薦できる候補者の決定がなされました。

今後、新たに発足した「政治浄化推進委員会」では、会員の政治に対する意識の高揚と「四項目」に基づいた世論の形成に向けて、活動を進めていきます。信仰を持つ者としてのあるべき姿、政治に対する教団としての健全なかかわり方を社会に示しながら、国民と共に、よりよい政治を求めていくことが大切であると考えております。

昨今の各種選挙では、投票率が軒並み低下しています。特に、若い世代の政治離れが指摘されております。国の政治をよくしていこうと考えるならば、国民一人ひとりが積極的に政治にかかわる姿勢を持つことが重要であり、願いを込めた一票を投じることこそが、主権者である国民としての重要な意思表示となります。

本会の青年がイラク問題の平和的な解決に向けて積極的に行動されているように、平和という問題に対する青年の意識は、決して低いというわけではありません。ですから、私たちは、青年の皆さんと共に、平和への願い、主張をしっかりと持ち、平和活動の一環であるという明確な意識で、選挙に臨んでまいりたいと思います。国民の声を政界に届けるために、会員一人ひとりが縁ある人々に棄権防止を呼びかけ合ってまいりましょう。

(2004.02.13記載)