イラクの諸宗教指導者ら8人を迎え、「イラク諸宗教指導者とのつどい」(主催=青年本部、外務部)が先ごろ、法輪閣大ホールで開催されました。諸宗教指導者たちは参加した青年部員ら310人を前に、「宗教青年への期待」「宗教者の使命」などを熱く語り、イラク、そして世界平和の実現に向け、協働を呼びかけました。
「つどい」では、諸宗教者が、母国の復興と平和構築に向けた宗教者の役割、使命などを語る中で、青年にメッセージを贈りました。
ガブリエル・ハナ・カッサブ・カトリック大司教は冒頭、「今日ここで、活発な青年の皆さんと交流できることが大変うれしい」と語り、「人類の未来は、あなたたち青年のエネルギーにかかっている。あなたたちの情熱、真実の愛の実践が私たちに勇気を与え、努力を継続させる。あなたたちによって、新しいイラク、世界がつくられることだろう」と青年たちに呼びかけました。
イラク・イスラーム法学者協会外交担当代表のアブドル・サラーム・アル・クベイシ博士は、「宗教者の役割は人々に希望を与えること」とした上で、「平和構築に向け、すぐに成果が見えなくても、宗教者は努力を続けなければいけない」と述べました。
また、イラク諸宗教評議会理事のハイダル・アブドルザハラー・エリービ師は、「人生とは、そもそも、さまざまな困難に直面するものである。その中で最善を尽くすこと、悪行には決して屈さず、また悔いを残すような行いをしないことを宗教が教えてくれている」と語りました。
こうした諸宗教者の信仰観に触れ、参加者から質問が寄せられました。この中で、クベイシ博士は「イラク国内での宗教教育」について質問を受け、家庭や学校、宗教指導者らによって宗教教育が行われていることを説明。最も重要な点として、「異なる意見、信仰を持つ人たちとも友人になれると伝えること」を挙げました。
また、イラク・イスラーム党上級代表のホワード・モハセン・ハマシ博士は「イスラームでは他者、また子供に宗教を伝えることは、善行を積むことであり、同時に人間として生まれた者の義務であると教えている。それはどの宗教も同じではないだろうか」と発言。正しい価値観を広めることが、宗教者の使命であると強調しました。
さらにハマシ博士は、参加した青年に対し、「青年はさまざまな可能性を持っている。他者との和解、連携、譲歩......。困難に直面したとき、最も耐え忍ぶことができるのも青年だ。そのことを心に留め、平和に貢献してほしい」と期待を語りました。
(2004.08.06記載)
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