News Archive

2004年07月26日 「国連軍縮札幌会議」に松原外務部長、国富時務部長が出席

核軍縮、不拡散などをテーマに議論する「第2回国連軍縮札幌会議」(主催・国連軍縮局、国連アジア太平洋平和軍縮センター)が、7月26日から29日まで札幌コンベンションセンターで開催されました。世界20カ国から、国連関係者はじめ、政府実務者、軍縮専門家など70人が参加しました。立正佼成会から松原通雄外務部長が出席。国富敬二・時務部長が、WCRP (世界宗教者平和会議)非武装和解委員会委員の立場で意見を発表しました。

『平和・安全保障に対するさまざまな挑戦及び今日の軍縮』と題した同会議は、4日間を通して、5つの全体会議が行われ、個人の立場で意見が交わされました。同会議では、特に、2005年5月に核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されることから、NPT体制の強化や北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の核開発問題に対する国際社会の枠組みについて焦点が当てられました。
27日に行われた「全体会議Ⅳ」では、北東アジア地域の安全保障、朝鮮半島の核化防止について、軍縮専門家や政府関係者による報告、意見交換がなされ、6カ国協議による具体的な解決の方向性や国連の役割が模索されました。
フロアディスカッションの中で松原外務部長は、「北朝鮮の核問題も重要だが、日本の核に対する考え方を問題視すべき」とした上で、衆議院議員を対象としたアンケートの中で17%が日本の核武装について「検討すべき」と答えたことや、先ごろ日本経済団体連合会が武器輸出禁止三原則の見直しを求める提言を発表したことに触れ「被爆国である日本の政界、経済界の意識が戦後から現在に至る間に変化してきている。日本の『軍縮』に対する国際的な役割を再確認し、市民の一員として世論を喚起していく必要がある」と述べました。
また、翌28日午前に行われた『市民社会の役割』と題した全体会議の席上、国富部長は、軍縮専門家ら3人の報告を受け、WCRP日本委員会非武装和解委員会の委員としてコメントを述べました。
国富部長は、この中で、WCRP(世界宗教者平和会議)設立の目的や活動理念などを説明し、最近の動きとして、イラク復興に対する取り組みを紹介。昨年5月にイラク諸宗教評議会を設立し、その後、会議等を通して信頼醸成に努める一方、ファルージャやバグダッドで人道支援活動を行っていることを報告しました。また、このたびイラクの宗教指導者8人を日本に招き、今後のイラク復興に向けた具体的取り組みが検討されたことなどを語った上で、「私ども宗教者、NGOの力に限りはあるが、2005年のNPT再検討会議に向けてWCRPとしても微力ながら努力してまいりたい」と語りました。

(2004.08.06記載)