庭野日敬開祖の生誕から98年を迎えた11月15日、「開祖さま生誕会」式典が大聖堂はじめ全国各教会で執り行われました。11月15日は、庭野開祖の誕生日であるとともに、「久遠実成大恩教主釈迦牟尼世尊」が本会のご本尊として勧請された日であり、また13年前には庭野開祖から庭野日鑛会長への「法灯継承式」が厳修された日でもあります。庭野会長は法話の中で、「教えを頂く私たちの目的は、人さまのことを思える心豊かな一人ひとりになることであり、その一番の目標は開祖さまです」と会員としてのあり方を示しました。この日、大聖堂には全国からの団参参加者ら5200人が参集。式典の模様は、全国各教会に衛星中継されました。
式典は、各教区代表の青年女子部員20人による奉献の儀に続き、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われました。次いで庭野会長が登壇し、「啓白文」を奏上しました。
個人の救済と宗教協力を通した世界平和の実現に努めた庭野開祖の生涯を振り返るVTR『すべての人々の幸せを願って』の上映、参加者全員による庭野開祖讃嘆歌『心ひとつに』の合唱のあと、会員代表が体験説法を行いました。
このあと、フォコラーレ運動(カトリックの在家運動体、本部・イタリア)のキアラ・ルービック会長の祝辞を同運動に所属するミュージカル劇団「ジェン・ヴェルデ」代表のパオラ・ストラディ女史が読み上げました。祝辞では、1979年に庭野開祖と初めて出会い、その後、本会を2度訪問したことなどに触れながら交流を述懐。「初めてお会いした時から、私は開祖さまのいつも変わらぬ笑顔に心を打たれてまいりました。そのほほ笑みは開祖さまが神のため、他の人々の善と幸せのために生きておられる方であることを示すものでした。私はこの開祖さまのほほ笑みを、立正佼成会のメンバーの皆さまの内に見出しました」と、庭野開祖と本会の印象を紹介しました。
また、今年7月、同運動の「一致のためのルミノーザ賞」が庭野会長に贈られたことに触れ、「今回の受賞は、庭野開祖さまの時代から育まれた私たちの特別な絆を確かなものとする封印のように感じています」と述べ、今後のさらなる関係構築に期待を寄せました。
法話に立った庭野会長は、キアラ会長と庭野開祖の生き方に触れながら、「私たちは物事を考える時、とかく損得勘定や利害関係で判断してしまいます。しかし、宗教の世界では『まず人さま』ということを第一に考えます。このことは、現実の世の中と照らし合わせると採算が合わないように感じますが、これほど豊かな心で楽しく明るく生きていける世界はありません。教えを頂く私たちの目的は、人さまのことを思える心豊かな一人ひとりになっていくことであり、その一番の目標が開祖さまです。そうした開祖さまが佼成会を創立してくださったお陰さまで、私たちの今日があると言えます」と述べました。
また、思想家・安岡正篤氏の「父は太陽の如く 子は両親の希望の星の如く」という言葉を引用した上で、「本会にたとえますと、開祖さまは太陽のような方でありました。男性である私たちも開祖さまのように、一家の太陽のごとく日が昇ってきたら起きて、すぐにご宝前を中心とした生活を始める。このことがしっかりと根付いてくると、家族もまた一生懸命にご法に沿った生活をしていくことができるのです」と語り、家庭での父親の姿勢を示しました。
さらに庭野会長は「三つの実践」(朝のあいさつをする、「ハイ」とハッキリ返事をする、椅子を入れ、履物をそろえる)の大切さをあらためて会員に説きました。
式典終了後、大聖堂では第2部として、「ジェン・ヴェルデ」と東京佼成ウインドオーケストラによるミニコンサートが催されました。
午後からは、法輪閣大ホールに会場を移して「祝賀会」が開催され、庭野会長はじめ教団退任役職者ら約250人が出席しました。
(2004.11.19記載)
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