全国の青少年部員が地域社会や国家、世界の平和を願って具体的な菩薩行を実践する「青年の日」が5月15日、全国各地で行われました。今年で36回目。メーンテーマ『社会変革の風をおこそう』のもと約2万2千人の青少年部員が参加し、会員や市民ら約5万5千人の協力を得ながら諸活動を展開しました。正午には参加者全員が「平和の祈り」を捧げました。
今年の「青年の日」は、活動の柱の一つとして「地域の諸課題に目を向けよう」と掲げられました。
最も多くの教会が取り組んだのは環境の美化。清水教会は青年ら112人が参加し、包括地域内の大井川河川敷を清掃しました。今年で6年目。地域自治会の要請を受け、今年も継続を決めました。「ゴミを回収する中で、自分から行動を起こすことの大切さを再確認しました」と青年部員の一人は言います。高松教会はスタッフが市役所を訪問してゴミ問題を学習した上で、市内の投棄状況も視察。当日は屋島の登山道や古道などで53人が清掃を行いました。このほか全国で50教会が同様の活動を展開。その中で一人ひとりが環境保全への意識を高めました。
環境美化に次いで、多くの教会が問題意識を持って取り組んだのは献血です。現在、国内では輸血用血液が不足しています。秋田や日立など10教会は他の活動と併せ、献血に協力し、重要性を市民に訴えました。秋田教会の青年と共にJR秋田駅前で市民に協力を訴えた秋田県赤十字血液センターのスタッフは、「大きな声で市民に協力を呼びかけてくださったおかげで、減少傾向にある若年層からの協力を頂戴することができました」と青年の活動に対し、謝意を表しました。初めて献血したという青年は、「実際に体験して、自分が社会の役に立てると感じました」と話しました。
老人福祉施設で入所者との交流や奉仕活動を行った教会、各種団体や市民参加型の複合イベントなどを開いた教会も目立ちました。留学生が多いという地域性を活動に取り入れたのは大分教会。中国と韓国出身の学生20人を道場に招き、交流会を開催。正午には日英中韓の4カ国語で「平和の祈り」を捧げました。青年部のスタッフは「多くの人に支えて頂き、イベントを開催できました。今後もさらに交流を深め、共に平和を祈る仲間になりたい」と語りました。
「青年の日」のもう一つの柱は、昨年と同様に「ユニセフ募金 アフガニスタンキャンペーン」でした。多くの教会が街頭募金やイベントを開催し、市民に協力を呼びかけました。「子供たちのことを考えると使命感が湧いてきて、自然と大きな声が出ました」と語ったのは高岡教会の青年部員。3回にわたる事前学習で使う資料の収集に励んだという長野教会の部員は、「知れば知るほど、伝えたいという思いが膨らみ、声にも力が入りました」と話しました。豊橋教会のアフガニスタン支援イベントの開催に協力した市民の一人は、「アフガニスタンの問題が忘れ去られようとしている今、青年たちが自ら学び、社会に訴えている姿に感動しました。今後もこうした問題を自らの問題ととらえ、活動に取り組んでほしい」と青年に期待を寄せました。
このほか、「アフリカへ毛布をおくる運動」にも多くの教会が取り組みました。
(2005.05.20記載)
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