「第29回生誕地まつり」(主催・生誕地まつり実行委員会)が10月8、9の両日、庭野日敬開祖生誕の地・新潟県十日町市で開催されました。本会からは庭野日鑛会長が佳重夫人とともに参加。市民や全国の会員ら約1万5000人が集まりました。昨年起きた新潟県中越地震後、また市町村合併後、初の実施となった今回のまつりには、被災地の復興を祈念する横断幕を掲げ、市中行進を行う教会が多く見られました。
「生誕地まつり」は、庭野開祖を讃える人々が生誕の地に集い、文化的交流を深めるとともに、十日町市の振興・発展に寄与することが目的。実行委員会は同市の観光協会、商工会議所、庭野日敬先生に学び十日町を発展させる会、本会十日町教会など、地元の団体や企業によって構成されます。
8日、前夜祭として同市菅沼の大池で「大池灯籠流し」(主管・美佐島地区振興会)が催され、市民や来賓、本会会員ら約3200人が参加しました。庭野忠郎・同地区振興会長のあいさつのあと、庭野開祖生家の火(聖火)が『異体同心』と記された大灯籠と参加者から寄せられた約2000個の灯籠に分火され、大池に放たれました。平和祈願の黙とうに続き、平成3年10月12日に大聖堂で、庭野開祖が世界平和を訴えた法話が流されました。十日町市出身で震災後、支援コンサートを開いている歌手の蘭燃さんのミニコンサート、花火の打ち上げと続き、閉会しました。
このあと、クロス10で「ふるさと交流会」が行われ、庭野日鑛会長があいさつを述べました。また、十日町の郷土芸能などが披露されました。
翌9日は、十日町市博物館前遺跡広場内の「庭野日敬先生胸像」前で開会式が行われました。田口直人市長が「庭野日敬先生は、ふるさとを愛し、発展を願われた慈悲に満ちた心の持ち主。十日町市民にとって、その後押しはとても心強いものです」とあいさつ。庭野会長は「世界中の人間のふるさとである『宇宙船地球号』を争いのない世界にしていこうという理想を持っていました。その精神を大切にして、『生誕地まつり』を盛り上げてまいりたいと思います」と述べました。この後、田村邦夫・生誕地まつり実行委員長(十日町観光協会会長)が庭野開祖の胸像に献花。釧路、土浦、大田、塩山の4教会によるマトイの振り初めが行われました。
市中行進は、地元の十日町市民吹奏楽団を先頭にスタート。本会から65教会が参加。万灯、マトイ、神輿に加え、郷土芸能や地域の特色をアピールした行進を展開しました。初参加の釧路教会は地元の名産などを歌った踊り「粋・いき・くしろ号」を披露。東村山教会は「東村山音頭」、宮田教会は創作した「炭坑節」などを演じました。また、諏訪教会では御柱祭に登場する「長持ち」を担ぎ、沿道の人々を楽しませました。
駅通りで実施された閉会式では、田村実行委員長に続き、泉田裕彦・新潟県知事が祝辞。震災への支援活動に謝意を表したあと、「皆さま方の活動が世界に向かい広がっていくことを祈念いたします」と語りました。田口市長のあいさつ、追い込みに続き、庭野会長が登壇。「皆さんのエネルギーと熱意が伝わり、うれしく感じています」と参加者を讃えました。さらに、「いよいよ来年は開祖生誕100年、生誕地まつり30回の節目を迎えます。昨年、地震などの被害に遭われ、大変な思いをされた十日町が大きく生まれ変わろうとしています。新生・十日町がさらに元気になりますよう、私たちも応援していきたいと思います」と結びました。
(2005.10.14記載)
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