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2006年01月30日 WCRP日本委員会が「新春学習会」を開催

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会は1月30日、普門館地下ホールで「新春学習会」を実施しました。同委員会の賛助会員ら190人が参加。京都で開催されるWCRPVIII(第8回世界宗教者平和会議)の大会テーマ『あらゆる暴力をのり超え、共にすべてのいのちを守るために』に基づき、パネルディスカッションなどが行わました。参加者は、プログラムを通し、暴力に対する宗教者の役割や、宗教と暴力の関連性について学びました。

学習会の冒頭、同委員会平和研究所所員の薗田稔・秩父神社宮司があいさつに立ちました。続いてNHK放送文化研究所専門委員の大貫康雄氏、WCRP国際評議員の酒井教雄・本会参務、エンパワメント・センター主宰の森田ゆり氏によるパネルディスカッションが行われました。杉野恭一・WCRP国際委員会事務総長補がコーディネーターを務めました。
大貫氏は、昨年、フランス各地で発生した暴動事件に触れ、近年、欧州でイスラームの移民が直面している貧困や就職難に言及。「異なる宗教や民族に対する差別意識や、偏見が暴力を招くケースもある」と述べました。一方、児童虐待やドメスティック・バイオレンス(DV)問題に取り組む森田氏は、「相手への"優越意識"や相手が自分で考え、行動することを認めない"所有意識"が暴力を招きます。これは、DVに限らず、国家間の争いでも言えることです」と述べました。また酒井参務は、昨年、庭野平和賞を受賞したドイツの神学者・ハンス・キュング博士の言葉を引用し、諸宗教間対話の必要性を強調。「積極的に他宗教者と出会い、対話し、友情を深め、平和に向け共に活動することが大切」と語りました。

(2006.02.10記載)