「WCRP(世界宗教者平和会議)青年世界大会」に向けた「WCRPアフリカ青年事前会議」(主催・WCRP国際委員会)が2月24、25の両日、タンザニア・ダルエスサラーム市内のホテルで開催されました。参加した15カ国70人の宗教者は、アフリカが抱える諸問題の原因を探り、解決策を討議。今後の指針を決議文にまとめ、採択しました。また、アフリカの青年宗教者ネットワーク設立が決議されました。三宅道人・WCRP日本委員会青年部会幹事長(金光教常盤台教会副教会長)、松本貢一・同事務局長(本会青年本部長)が日本からオブザーバーとして会議に参加したほか、WCRPタンザニア委員会の活動を視察し、現地の日本大使館を訪問しました。
今年8月、京都でWCRPVIII(第8回世界宗教者平和会議)が開催されるのに先立ち、広島と京都で「WCRP青年世界大会」が開催されます。大会に向け、これまで、アジア、北米、南米、日本の各地域で事前会議が実施されました。今後も中東、欧州で予定されています。
アフリカでは、2003年、WCRPの地域委員会であるアフリカ宗教指導者評議会(ACRL)が設立されたほか、現在21カ国に国内委員会が組織されるなど、宗教者のネットワーク化が進んでいます。また、タンザニアは、紛争の多いアフリカの中で、宗教や部族が協調しながら比較的平和な社会を築いてきました。WCRP国内委員会の組織も整い、宗教協力活動や各種プロジェクトを活発に展開しています。
会議では、ACRLのアブバッカー・フランシス暫定事務総長が、「さまざまな宗教を持つ家族が同じ村の中で寄り合い、物事を決めてきたアフリカの歴史は、そのまま宗教間対話の歴史でもあった」と説明。そうした素地の上に現在のWCRPの活動もあるとし、宗教協力に対する青年の積極的な参画に期待を寄せました。
セッションでは、アフリカに蔓延するさまざまな暴力について討議。政治的抑圧や貧困、不平等、信条の違いなどがその原因であるとし、問題解決に向け、青年宗教者が精神的、道徳的資質を生かし、連携を図りながら行動を起こす大切さが確認されました。
(2006.03.03記載)
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