釈尊生誕を祝い、その意義をかみしめる「降誕会」式典が4月8日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。改修工事を終えた大聖堂で挙行された式典には、会員約3600人が参集。法話に立った庭野日鑛会長は、いのちを頂いたことに感謝する大切さを強調した上で、いのちの尊さを説く教えを布教伝道していく重要性を述べました。この日を中心に、全国各教会では、駅前や商店街、公園などに花御堂を設置し、市民に灌仏を呼びかけました。
大聖堂の式典は、佼成合唱団の歌う『降誕讃歌』の調べに乗せ、サリー姿の全国教区代表青年女子部員20人が奉献の儀。渡邊恭位・布教本部長導師による読経供養に続き、庭野会長が啓白文を奏上し、聖壇上に設けられた花御堂に灌仏しました。
このあと、稚児総代の少年部員2人が稚児讃嘆文を奏上し、佼成育子園の園児15人が桜花のついた小枝を両手に遊戯を披露しました。
続いて、会員代表が体験説法を行いました。法話に立った庭野会長は冒頭、釈尊降誕の意義を「誕生されて七歩歩まれたということは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上という六道を歩み、それを超えられたという意味です。七歩には、そうした人間的な尺度を超えられたという意味合いがあり、そこに仏教のあり方が教えられているのです」と述べました。このあと、国内外の現状に触れ、「紛争、戦争などで尊いいのちが失われておりますが、仏さまの教えはいのちを尊ぶ面で最も優れた教えと受け取らせて頂きます。降誕会を迎え、いのちの尊さをもっと現代の人たちにお伝えしていくことを、お互いさまに決意させて頂きたいものです」と語りました。
さらに、「仏さまの教えを理解し、把握できる人間としていのちを頂いたことに感謝することが本当の生きがいであると思います。頂いたいのちに喜びと感謝の持てる人間になることが、お釈迦さまの教えられた一番大事なポイントです」と述べました。
その上で、苦悩を解決し、救われるための大事な点について言及。「宇宙の一切合切によって生かされていることが見えてくる世界に行かなければ苦悩の解決はありません。私たちは仏さまと同じ智慧の眼を開く能力を具えて生まれてきたわけですから、その眼を開くことによって人間的な苦悩を超えていけるのです」と説きました。
このあと、佼成雅楽会のメンバーを先頭に、稚児133人が大聖堂から一乗宝塔までお練り供養を行いました。稚児らは一乗宝塔前で曼陀羅華を散華しました。
(2006.04.14記載)
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