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2006年04月26日 ウィリアム・ベンドレイWCRP国際委事務総長が立命館大学で講義

WCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会のウィリアム・ベンドレイ事務総長は4月26日、京都市北区の立命館大学で行われたリレー講義「現代社会と宗教 世界編」(読売新聞大阪本社後援、WCRP日本委員会協力)で講義を行いました。テーマは『宗教間対話に根ざした宗教の協力』。大学生、一般市民ら約300人が参加しました。

ベンドレイ事務総長は、世界各地で起きているテロや紛争の要因が主に「宗教」とされていることに触れた上で、「宗教は問題そのものなのか、また問題解決になり得るのか」と提起。WCRPがシエラレオネやボスニア・ヘルツェゴビナで実現してきた宗教間対話を紹介し、「宗教とは、歴史の中で最も長い時間をかけて、人間とは何かを問いかけてきた人類最大のネットワーク。われわれがどう変わり、どう地域、社会を変えていくことができるかが大事」と語りました。
また、ベンドレイ事務総長は、「全世界の宗教者の中で革命が起きている」と語り、「バイリンガルの革命」について説明。宗教者がさまざまな問題についてそれぞれの宗教の言葉で考える一方、諸宗教者が同じテーブルについて語り合うことが、問題解決の糸口となっていると強調し、「その革命は36年前に京都で起きました。今、二つの言語による革命が世界の困難な問題を抱えた地域に広がっている」と述べ、WCRPの各国委員会や諸宗教評議会を紹介しました。
また、同リレー講義では、4月19日に、バチカン諸宗教対話評議会副議長のフェリックス・マチャド師が『人間の尊厳を奨励することにおいて』をテーマに講演した。移民問題やテロなどに言及し、「一つの宗教のみによって問題を解決することはあり得ない。異なる宗教者が対話し、協力していくことが必要」と語りました。さらに、8月に京都で開催されるWCRPVIII(第8回世界宗教者平和会議)に触れ、「対話に参加する人々は、自分の宗教の伝統に深く根ざし、他の宗教に心を開かなければならない」と述べました。

(2006.05.12記載)