武道を通して青少年の健全育成、心身鍛錬に取り組む佼成武徳会(庭野欽司郎会長)が、創立50周年を迎えました。6月11日、佼成学園中学・高等学校体育館で記念武道大会が開催され、同会剣道部・柔道部や他団体から1300人が参加。個人のトーナメント試合、団体戦などを行いました。大会に先立ち、庭野日鑛・同大会名誉会長があいさつを述べました。
昭和31年、本会発祥の地・修養道場に近い中野区広町(現・中野富士見町)に佼成武徳会の前身となる「交成武徳館」が建設され、同会は創立されました。当時は、交成学園男子部生徒や本会職員を中心とした若者が入門し、武道の修得に励むとともに心身を鍛えました。その後、青少年育成と地域貢献を目指して門戸を開き、武道を志す市民を積極的に受け入れるほか、他の武道団体とも親しく交流を重ねました。
同会への入門者は、これまで延べ2000人以上。現在は第二団参会館に武道場を構え、剣道・柔道の両部門あわせて290人がけいこに励んでいます。発足以来の指導姿勢は武道界でも高く評価され、昨年、財団法人全日本剣道連盟から同会剣道部に「少年剣道教育奨励賞」が贈られました。
11日に行われた創立50周年記念武道大会では、開会にあたり庭野日鑛・同大会名誉会長があいさつを述べました。庭野名誉会長は、自身が高校時代から剣道に打ち込んだ体験を踏まえ「日本古来の武道は『礼に始まり礼に終わる』と言われます。たとえば試合で相手に負けたとき、『参った』と言うところが大事なのです。それは相手の強さ、偉大さ、栄誉を表することであり、お互いに人間同士、尊敬し合うということです」と、人格形成や社会の秩序を学ぶ上で武道が重要な役割を果たすと語りました。
次に佼成武徳会の庭野欽司郎会長が「武道を通しての青少年育成と地域社会への貢献を理念として、多くの先生方、諸先輩方のご指導を頂き、50周年を迎えることができました。心から御礼を申し上げます」と、同会を支えてきた指導者、関係者らに謝意を伝えました。また、森島健男・全日本剣道連盟相談役、高木志行・東京都柔道連盟理事がそれぞれ祝辞を述べ、大会参加者を激励しました。
このあと会場では、剣道、柔道の各試合場に分かれて個人トーナメント試合や団体戦が行われたほか、有段者による特別指導や公開演武も催されました。
(2006.06.16記載)
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