WCRP(世界宗教者平和会議)国際青年委員会(IYC)は、2月16日から18日の3日間、ニューヨークで「第1回WCRP青年世界大会」後、初のミーティングを開催します。大会で選出されたIYCの新役員のほか、アドバイザーとしてジアド・ムーサ・前IYC委員長、松本貢一・前IYC副委員長(本会青年本部長)など約20人が出席。大会の成果の確認や大会で採択した『広島宣言』の具体的な行動計画について話し合われます。
昨年8月、京都での第8回WCRP(世界宗教者平和会議)世界大会の開催に先立ち、『平和のために集う青年宗教者~あらゆる暴力をのり超え、共にすべてのいのちを守るために』のテーマのもと、初の「WCRP青年世界大会」が広島、京都で開かれました。世界の青年宗教指導者ら391人が参加しました。
IYCは、初の試みとなる「青年世界大会」の開催にあたり、大会までの約1年をかけて世界9カ所で「青年事前会議」を実施し、平和実現に向けた青年宗教者のネットワーク構築と協働の重要性を呼びかけました。「事前会議」には延べ68カ国から宗教宗派、グループなどを代表する896人の青年宗教者が参加。参加者はそれぞれの地域が抱える紛争や貧困、環境破壊など諸問題を抽出し、改善、解決に向けた青年宗教者の役割、協働の重要性を議論した上で、IYCの提案する国際的な青年宗教者のネットワークへの参画を表明しました。
昨年8月21日から25日までの5日間にわたって開催された「青年世界大会」には、「事前会議」で選出されたメンバーが正式代表として参加。「紛争解決」「平和構築」「持続可能な開発」をテーマに全体会議やグループワークに臨み、それぞれの経験や信仰に基づく平和観、問題解決に向けた提言を行ったほか、諸宗教間の連帯の可能性などについて議論を重ね、『広島宣言』を採択しました。
『我々は希望の道を選ぶ。それが前進するための唯一の手段であるからだ』の一文ではじまる『広島宣言――希望の道を選び、行動を起こす青年』では、現在、世界各地を覆う人々のいのちを脅かすさまざまな「暴力」を懸念し、『危機に直面している世界各地で、我々は今後とも数多くの任を果たす必要がある』と明言。「地域ごとに行動指向型の青年宗教者のネットワークを構築し、強化すること」「各地域および世界規模で紛争の転換と平和の構築、持続可能な開発を促進するための具体的な行動を起こすこと」など、6つの目標を掲げました。
2月16日からニューヨークで開催されるIYC主催のミーティングには、新たにIYCの委員長に就任したステラマリス・ムラー氏(キリスト教カトリック、アフリカ青年宗教者ネットワーク共同議長、ケニア共和国)をはじめ宗教宗派、地域性を考慮して選出された他の新役員、ジアド・ムーサ前委員長、松本貢一前副委員長ら約20人が出席します。
「青年世界大会」後、初めての開催となることから、同大会の成果を確認するほか、ウィリアム・ベンドレイWCRP国際委員会事務総長の基調講演、各役員による地域ネットワークの構築、強化に向けた現状や今後の展望についての報告などが予定されています。さらに、『広島宣言』の具現化を目的とした地域レベル、国際レベルでのプロジェクト実施などを中心に、今後5年間のIYCの行動計画について議論が行われることになっています。
(2007.02.09記載)
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