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2007年05月18日 「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」今年次の概要を発表

民族間の対立や紛争などによって心に傷を負い、厳しい環境で生活する子供たちに、文房具やおもちゃをおくる「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」(主管・青年本部、外務部)が今年も行われます。6月1日から8月31日までのキャンペーン期間中、本会の小・中学生を中心に活動が進められ、各家庭でポッケづくりが行われます。
同キャンペーンは、本会が1994年に参画した旧ユーゴスラビアの子供たちに文房具や日用品をおくる「愛のポシェット運動」が前身。「"モノ"ではなく"まごころ"を届けよう」との願いから、「一食を捧げる運動」の精神を踏まえた小中学生の平和活動としてあらためて同キャンペーンをスタートしました。今年で9年目を迎えます。
キャンペーン期間中に全国から寄せられたポッケは、現地のNGO(非政府機関)や国連機関などを通じてアゼルバイジャン、アフガニスタン、英国・北アイルランド、スリランカ、パレスチナ(ガザ地区、ヨルダン川西岸)、レバノンの子供たちに手渡される予定です。

「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」は、本会の小・中学生が中心となって、紛争や対立で傷ついた世界の子供たちの心を癒すため、文房具やおもちゃ、手作りカードを詰めた「ゆめポッケ」をプレゼントする運動です。平和について家族で語り合い、世界中の子供たちが安心して暮らせる日が1日も早く訪れることを祈りながらポッケを作ってみませんか。キャンペーンの概要を紹介します。

【ゆめポッケとは】
世界には、国や民族、宗教の違いによって多くの戦争や対立が起こっています。海の向こうにはそうした争いによって、家や学校を破壊され、両親やきょうだい、友達を亡くし、大きな悲しみを抱えながら生活している子供たちがたくさんいます。
ゆめポッケ・キッズキャンペーンは、心に深い傷を負った子供たちに「"モノ"ではなく"まごころ"を届けよう」と1999年にスタートしました。この運動には「世界平和に向けて行動できる青少年を育成しよう」「実際に苦しんでいる彼らと同年代の子供の祈りを届けよう」という願いが込められています。

【ポッケが届くまで】
各家庭や教会で作製したポッケは、教会ごとに集められ、「RKK」と名前をつけた箱に入れられます。各教会から倉庫に送られたポッケは、船で配布国に運ばれます。ポッケを待つ子供たちの国に到着するまで約2カ月。現地では、この運動に協力している団体が、学校や家庭、難民キャンプなどへみなさんの作ったポッケを運び、子供たち一人ひとりに手渡します。また、本会からも親子ボランティア隊が現地を訪れポッケを直接渡します。

【配布予定国・地域】
アゼルバイジャン、アフガニスタン、英国・北アイルランド、スリランカ、パレスチナ(ヨルダン川西岸地区、ガザ地区)、レバノンの子供たちに届けられる予定です。

○アゼルバイジャン
現在、約1万5000人もの難民が暮らしているといわれています。ロシアとの争いによって土地を追われた5000人のチェチェン人はじめ、宗教や民族の違いによる紛争の影響でイランやイラク、アフガニスタンなど近隣諸国からの難民が多く暮らしています。また、国内のナゴルノ・カラバフ自治州で発生した民族間の争いが発端となり、同州から逃れてきた数十万人が首都バクーなどで避難生活を送っています。

○アフガニスタン
世界で最も貧しい国の一つで、食料や住居はもちろん教育や医療などの施設が不足しています。国民の約3分の2は、1日2ドル(約240円)以下で生活しているといわれています。貧困の原因は、約30年前から続く戦争や内戦です。2001年9月の米国同時多発テロ以降、その報復として米英軍がアフガニスタンを空爆したことで、幼い子供をはじめ多くの人が命を奪われ、住む家を失いました。

○英国・北アイルランド
1800年にアイルランドが英国に併合され、先住民であるケルト人と、後に移住したイギリス人との民族対立が続きました。その後、北アイルランドを除くアイルランドが独立し、北アイルランドでは民族紛争に加え、キリスト教のカトリックとプロテスタントの宗教紛争が激化し、1960年代以降、3000人以上がテロなどによって尊いいのちを落としています。

○スリランカ
スリランカでは、ヒンドゥー教徒のタミル人と仏教徒のシンハラ人が断続的な争いを繰り返しています。昨夏には、農業用水路の支配権を巡り、少数派であるタミル人の反政府組織LTTE(タミル・イーラム解放の虎)と政府軍が交戦状態となり、多くの死者を出しました。また、2004年に発生したスマトラ沖地震・津波災害によりに大きな被害を受け、被災地では現在も復興の途上にあります。

○パレスチナ、レバノン
パレスチナ人(アラブ人)とユダヤ人は、長い間、土地を巡る争いを繰り返しています。1948年にユダヤ人が「イスラエル」を建国したあと、土地を追われて難民となったパレスチナ人はヨルダン川西岸やガザ、レバノンなどで難民生活を送っています。昨夏にはレバノンのシーア派組織とイスラエル軍の戦闘が続き、パレスチナ難民の生活状況はさらに厳しくなっています。

【「ありがとう!」 現地の子供たちから】
ポッケをおくってくれてありがとうございます。私は、自分がもらったおもちゃの一つを友達にあげました。そのおもちゃが日本から届けられたことや、日本の皆さんがどんなに親切なのかということも友達に伝えました。(サマンサちゃん/北アイルランド)
勉強は大好きです。1時間歩いて、毎日学校に通っています。この贈り物は、兄弟みんなで使います。本当にありがとうございます。
(バラライ君/7歳・アフガニスタン)

いろいろな事件があるので、毎日、こわい思いをしています。ポッケには、今までに見たことのない素敵な物がたくさん入っていました。私たちは、ボールや風船で遊びました。とても楽しかったです。日本のみなさん、ありがとう。(ムライナサン君/8歳・スリランカ)

【ポッケをつくろう!】
《用意するもの》
・布......40センチ×52センチ
※布は明るい色を選んでください。ビニール、タオル地、ふろしき、浴衣の生地は穴が開いたり伸びたりしやすいので避けてください。キルティングはOKです。
・ひも......66センチ
・糸......生地に近い色を選んでください
★手作りカードや写真も入れよう!
かわいいイラストが描かれた手作りカードは、特に喜ばれるものの一つです。自分の写真やプリクラを貼って作ってもOK。言葉が通じなくても写真やイラストを通して気持ちが伝わるので、受け取った子供が楽しい気持ちになるようなカード作りにチャレンジしてみましょう!
《基本品目》
ポッケに入れると喜ばれる6品目
①ぬいぐるみ、おもちゃ②えんぴつ、消しゴム③ノート④ボール⑤タオル、ハンカチ⑥手作りカード
☆上記以外に喜んでもらえるもの
<文房具>クレヨン、色えんぴつ、えんぴつけずり、じょうぎ、ふでばこ、絵はがき、シール
<生活用品>ブラシ、くし、リボン、ヘアピン、小物入れ、歯ブラシ、割れない食器(セルロイド、プラスチック製)
<おもちゃ類>人形、ミニカー、アクセサリー、キーホルダーなど
《ポッケの中に入れてはいけないもの》
<武器を連想させるもの>おもちゃのピストルや刀、水てっぽう、軍服を着た人形など、戦争や戦闘を扱ったもの
<危険なもの>けずってあるえんぴつ、はさみ、ライター、マッチ、花火、電池など
<宗教的なもの>十字架、クリスマスに関連するもの(子供たちはさまざまな信仰を持っているためクリスマスをお祝いしない宗教もあります)
<ブタに関するもの>イスラームでは、ブタは不浄なものとされています
<液体や粉末状のもの>シャボン玉、粉ジュース(中身がこぼれるとポッケが汚れます)
<衛生用品>シャンプー、歯みがき粉、せっけんなど
<食べ物、食べ物と間違えやすいもの>かんづめ、びんづめなど
このほか、ギャンブルを連想させるトランプやサイコロ、衣類、こわれやすいものやこわれているもの、電池が必要なもの、使用済みのものは避けてください

【教材のご紹介】
青年本部から各教会に配布される『ゆめポッケハンドブック』や『すこぶ~る』、啓発用ビデオ『思いやりをとどけよう ゆめポッケ』を教会や家庭でご活用ください。また、立正佼成会青年部活動サイト『Cheers!』の「活動ピックアップ」をご覧ください。ゆめポッケの作り方や、毎春実施されている「ゆめポッケ親子ボランティア隊」の現地での様子なども紹介しています。
http://www.rk-youth.org/index.html

【問い合わせ先】
教会での教育、啓発など=青年本部 TEL03(5341)1661
ポッケの中身、現地情報、輸送など=外務部(諸宗教対話グループ) TEL03(5341)1641 

【ご家族の皆さまへ】
今年から「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」に参加する少年部員、学生部員の皆さんに入部の手続きをお願いしています。入部登録用紙は、各教会で配布しています。入部登録に関する詳細は、所属教会の少年部スタッフにお尋ねください。

(2007.05.25記載)