「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」(主管・青年本部、外務部=6月1日~8月31日実施)で全国から寄せられた「ゆめポッケ」の配布国・地域がこのほど決定しました。4万7381個のポッケは、現地のNGO(非政府機関)や国連機関などを通じてアゼルバイジャン、アフガニスタン、英国・北アイルランド、スリランカ、パレスチナ(ガザ地区、ヨルダン川西岸地区)、レバノンの子供たちにおくられます。
民族間の対立や紛争などによって心に傷を負い、厳しい環境下で生活する子供たちに文房具やおもちゃをおくる「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」は、今年で9年目を迎えました。本会の小・中学生による「一食を捧げる運動」を意識した取り組みとして、各家庭や教会で子供たちを中心にポッケがつくられました。来年3月には「ゆめポッケ親子ボランティア隊」がアゼルバイジャンを訪れ、子供たちに直接ポッケを手渡す予定です。配布国・地域の状況は次の通り。
【アゼルバイジャン】
市民にとって激しいインフレと高い失業率、環境汚染が深刻な問題となっています。首都バクー一帯では、ナゴルノ・カラバフ地域の帰属を巡って隣国アルメニアとの間で争いが起こり、数十万人の国内避難民が今も避難生活を送っています。また、ロシアとの争いによって土地を追われたチェチェン人をはじめ、宗教や民族間の紛争で、イランやイラク、アフガニスタンなど近隣諸国からの難民が多く暮らしています。
【アフガニスタン】
世界の最貧国の一つ。約30年前から続く戦争や内戦の影響を受け、食料、住居や教育、医療などのサービスが慢性的に不足しています。2001年の米国同時多発テロに対し、米英軍がアフガニスタンを空爆。多くの人命と住居が失われました。現在、国民の3分の2は1日2ドル以下で生活。非衛生的な水で下痢になる幼児が多く、死亡率も高くなっています。
【英国・北アイルランド】
1801年にアイルランドが英国に併合されて以来、先住民のケルト人と、後に移住したイギリス人との間で対立が続いてきました。アイルランド独立後も英国領となった北アイルランドでは、カトリック教徒とプロテスタントが多数を占める政府との間で対立が激化。1960年代から98年の和平合意まで、3000人以上の市民が犠牲となりました。
【スリランカ】
国内では、人口の70%以上を占める仏教徒のシンハラ人と、ヒンドゥー教徒が主流のタミル人との間で争いが続いています。1970年代からタミル人反政府組織LTTE(タミル・イーラム解放のトラ)と政府軍との交戦で多くの死傷者が出ています。2004年に発生したスマトラ沖地震・津波災害では甚大な被害を受け、今も復興の途上にあります。
【パレスチナ、レバノン】
1948年の「イスラエル」建国以来、同地に住んでいたパレスチナ人は土地を追われ、難民となりました。その多くがガザ地区やヨルダン川西岸地区、隣国レバノンなどで難民生活を送っています。昨年夏にはレバノンのイスラーム・シーア派組織とイスラエル軍の間で戦闘が勃発。難民キャンプが攻撃を受けました。今年6月、パレスチナ自治政府内でイスラーム過激派「ハマス」と、「ファタハ」両組織の抗争が激化。難民の生活状況は混迷を極めています。
(2007.11.16記載)
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