立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会(委員長=沼田雄司教務局長)はこのほど、平成21年次の運営計画を発表しました。「貧困の削減」「難民支援」「環境」など九つの分野からなる本年次の予算総額は3億6689万5000円。今後、「ゆめポッケ」など本会独自の平和活動をはじめ、「アフリカへ毛布をおくる運動」など国連、NGO(非政府機関)と協力したさまざまな活動に充てられます。
立正佼成会一食平和基金は、「同悲」「祈り」「布施」の精神を基にした会員の「一食を捧(ささ)げる運動」の実践を通して寄せられた浄財を活用しています。
同運営委員会は「すべての人、もの、自然が調和し共生している平和な世界の実現」を目指し、今年も国内外で実施する平和活動の運営計画を決定。本年次は、国家や地域間で拡大する貧富の格差や貧困層の増大、深刻化する地球温暖化問題を踏まえ、「貧困の削減」「環境」の分野に重点を置く事業に取り組むほか、「難民支援」や「教育・育成」など、プロジェクト内容を九つに大別し計画が発表されました。
「貧困の削減」の分野では、庭野平和財団に委託助成して、貧困者の自立を支援する「南アジアプログラム」をはじめ、「アフリカへ毛布をおくる運動」など五つの事業に1億5280万円を計上。「環境」の分野では、ベトナム、カンボジアで実施される「農業・環境・地域開発事業」など二つの活動に1101万円が充てられます。
難民や国内避難民を対象に支援活動を行う「難民支援」分野の取り組みでは、「ゆめポッケ」、特定非営利活動法人ジェンと協働する「人道緊急・復興支援事業」など計5事業に8531万円。さらに、「教育・育成」の分野ではフィリピン・バターン州の貧困家庭の学生を対象とした「奨学金支援」のほか、「国内NGO育成支援」の活動などに4984万5000円が計上されています。また、「推進」の分野では、「一食を捧げる運動」の基となる「一乗」精神の浸透と普及を目的に広報活動を展開。インターネット上に開設されている同運動のホームページの改訂などを予定しています。
なお、今年から新たに予算化された「緊急」の分野では、国内外で発生した災害などに際し、随時、資金助成を行うことになっています。
(2009.2.6記載)
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