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2009年02月08日 教育者教育研究所が「創設40周年記念大会」

「教育者教育研究所 創設40周年記念大会」が2月8日、『真の教育者をめざして 今、いのち輝くとき~心の教育のこれから~』をテーマに普門館で開催されました。来賓として塩谷立文部科学大臣が出席、庭野日鑛会長があいさつに立ちました。全国から現職教師ら約3200人が参加しました。  

教育者教育研究所(北村泰章所長)は昭和43年、教師自身の人間性の向上と仏教真理に基づいた教育の実現を目指し、庭野日敬開祖の提唱により創設されました。これまで、全国の教育関係者を対象とした学習会をはじめ、各支所や地域ごとのブロックによる研究会や教育相談活動などを通し、さまざまな教育問題に取り組んでいます。
式典では、東京佼成ウインドオーケストラのオープニング演奏が行われた後、『真の教育者をめざして』と題した同研究所の歴史などを紹介する映像が上映されました。
次いで、実行委員長のあいさつに続き、実践発表が行われました。
この後、『"For You"子供達の為に、家族の為に、地域の為に』をテーマに、浄土宗西居院第21代住職の廣中邦充師が記念講演を行いました。廣中師は、非行、不登校などの問題を抱える少年たちを無償で預かる自身の取り組みを紹介し、寺を訪れる親子の多くは家庭に問題を抱えていると指摘。子供に関心を持ち続け、常に相手の心に寄り添うぬくもりのある家庭を築く大切さを強調しました。
さらに、仏教に説かれた譬(たと)えを引用し、人間としていのちを授かることの希少性を説明。両親を通して神仏から授かったいのちに感謝し、喜びの心、人さまの役に立つ心、人さまの幸せを願う心を持って生きることが人間のあり方と訴えました。
来賓祝辞では、文部科学大臣の塩谷氏が登壇し、同研究所が教育界で果たしている役割の大きさに言及。今後、人間性を尊重した教育が一層重要になると話し、同研究所の取り組みの方向性を高く評価しました。
続いて、庭野会長があいさつに立ちました。庭野会長は、先月7日に行われた「御親教」式典で、『合掌』『蓮華』の二幅の書き初めを披露したことを紹介。蓮が泥の中で大輪を咲かせるように、人間も苦難を乗り越えてこそ喜びや幸せを感じることができると強調しました。
その上で、教育現場でさまざまな問題を抱えながらも、教えに基づき苦しい経験を糧として自分を成長させていく姿勢の重要性を語り、「仏さまの智慧とは、いわば『明るさ』にあたり、慈悲とは『あたたかさ』といえるのではないでしょうか。教えの実践を通し、仏さまのように優しい人間になっていくことが大事」と述べ、同研究所の取り組みの成果を認めながら、教育者のさらなる活躍に期待を寄せました。

(2009.2.13記載)