「一食(いちじき)全国フォーラム2009」(主管・青年本部、社会貢献グループ)が3月28、29の両日、第一団参会館地下食堂で開催され、全国から「一食を捧(ささ)げる運動」の推進を担う一般会員、青・壮年部員ら221人が参加しました。「地球的視野に立った身近な菩薩行である『一食を捧げる運動』の信仰的・社会的意義に対する理解を深める」「2008年から始まった新たな取り組みについて本部担当者、他教会の担当者らと情報交換を行い、それぞれの教会でさらなる推進を図る」ことが目的です。フォーラムでは、渡邊恭位理事長の講演、「本会一食平和基金」の「運営報告」「現地報告」をはじめ、会員代表による「活動報告」、さらなる推進に向けた意見交換などが行われました。
今年で35年目を迎えた「一食を捧げる運動」は、「私たちは大いなる一つのいのちに生かされた同根の兄弟姉妹である」という仏教の世界観--「一乗」の教えに基づき、「同悲」「祈り」「布施」を基本理念に、食事やおやつ、一杯のコーヒーなどを抜き、その分を献金する平和活動です。これまでに寄せられた浄財の総額は110億円を超え、世界各国で「貧困の削減」や「環境」「難民支援」などの幅広い分野で役立てられています。
フォーラムの冒頭、あいさつに立った本会一食平和基金運営委員会の沼田雄司委員長は、『「献金」も重要ですが、むしろ私たちは「一食運動」を通して、仏さまの心に近づかせて頂いている--そこに大きな意味があるのではないかと思います』という庭野日鑛会長が「一食運動」30周年に寄せた法話を紹介し、「一食運動」の実践が心の醸成につながると強調。「今日ご参加の皆さまお一人お一人が、『一食を捧げる運動』を推進する中核的柱であると思っています。お互いさま、この柱を大きく育み、また、開祖さまが願われた国民運動へと広げていけるよう、今後ともご協力をお願いします」と語りました。
このあと、同委員会事務局から「運営報告」として、「一食平和基金」のしくみや浄財の分野別、地域別の使途などが解説されました。
続いて、「本会一食平和基金」の拠出先である国連世界食糧計画WFP協会の小川万里氏と特定非営利活動法人ジェンの木山啓子事務局長が「現地報告」を行いました。小川氏は、世界の飢餓の現状や原因を解説し、WFPが行う「学校給食プログラム」などの活動を紹介。木山事務局長は、ジェンが実施する支援の特徴やアフガニスタン、イラクでのプロジェクトの活動状況を写真を用いて報告しました。また、両氏は、支援に対する謝意を表し、一層の協力を呼びかけました。
『「一食を捧げる運動」の信仰的・社会的意義について』と題した渡邊理事長の講演に続き、班別法座が行われ、参加者は改めて運動の意義を確認するとともに、教会の活動状況やその内容について情報を交換しました。
翌29日は、『みんなの笑顔が見たい--一食を捧げる運動は今』と題した映像を観賞したあと、参加者による「活動報告」が実施されました。花巻、宇部、三郷、市川の4教会の代表者がそれぞれ教会レベル、個人レベルでの実践の状況や推進の工夫点などを発表しました。
「一食ワークショップ」では、少年部、学生部、一般など、各層に対する推進方法を模索。各層の「特徴」や「一食を実践することで得られるメリット」などについて議論し、「少年部には、募金箱やポスターを作ってもらう」「壮年部は嗜好品を減らして献金する」といった同運動の推進に向けた具体的な提案を行いました。
閉式にあたり、あいさつに立った馬籠孝至青年本部次長は、「『一乗』の精神を持ちながら、一食運動が日本全国、また、世界に広がるように、ともに推進していきましょう」と述べ、参加者を激励しました。
(2009.4.3記載)
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