イスラーム世界連盟が主催する「国際諸宗教対話会議」のフォローアップ委員会が7月13、14の両日、オーストリア・ウィーン市内のホフブルク宮殿で開催され、イスラーム、ユダヤ教、キリスト教、仏教などの宗教指導者ら約90人が参加しました。立正佼成会から庭野日鑛会長の代理として赤川惠一総務局外務グループ次長が出席しました。
同会議は昨年7月、サウジアラビアのアブドッラー国王の後援によりスペイン・マドリードで初めて開催されました。イスラームからの呼びかけによる歴史的な諸宗教会議として国際的に注目を集めた会議では、諸宗教間対話による平和・和解への道筋が模索され、人類共通の価値観に対する認識が深められました。会議には庭野会長も仏教徒として招聘(しょうへい)を受け、出席しました。
今回の委員会は、同会議の成果を確認するとともに、今秋スイス・ジュネーブで開催される次回会議に向けた準備会合として開かれました。
開会式では、アルトゥルキ・イスラーム世界連盟事務総長の開会あいさつに続き、ジャン・ルイ・トーラン・バチカン諸宗教対話評議会議長のメッセージを同評議会ムスリムとの宗教関係委員会のカーレド・アカシュー局長が代読。さらに、各宗教の代表者があいさつに立ちました。
このあと、2日間にわたり六つの分科会が開かれ、『平和と和解の道具としての対話』『対話を通して女性・青年・家族を守る』『多様な世界における人間の尊厳』などをテーマに議論が重ねられました。『宗教的自由』をテーマにしたセッションⅠでは、赤川次長が法華経の一乗精神を基にした本会の宗教対話・協力活動や、仏教の平和的な考え方などを紹介し、参加者の関心を集めました。
最終日の全体会議では、今後の具体的な取り組みとして、諸宗教対話のための国際センター設立と、それに向けた準備作業部会の立ち上げを盛り込んだ議長声明が採択されました。
(2009.7.31記載)
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