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2009年08月18日 カウンセリング公開講座2009

佼成カウンセリング研究所による「カウンセリング公開講座2009」のC講座が8月18日、法輪閣第5会議室で開催されました。『"うつ"と出逢う』と題して心療内科かとうクリニックの古市俊郎カウンセラーが講演。会員248人が参加しました。   

講演の中で古市氏は、うつ病が今日大きな問題となっている理由として「誰でもかかりやすい病気」「気づきにくい病気」などの特徴を紹介するとともに、自殺の大きな原因となっていることを指摘。ここ数年、男性の自殺者が増加している傾向に触れ、「女性より男性の方が環境の変化に敏感。今の社会情勢の不安定さは、男性にとって危機的状態かもしれない」と話しました。
次いで、うつ病の症状や発症要因について説明。うつ病になりやすい性格として、几帳面(きちょうめん)で仕事熱心、責任感が強いといった「執着性格」、義理堅くて人に対して過剰に気を使うといった「メランコリー親和型性格」の2つを挙げ、「頑張れる間はいいのですが、生活に変化や困難が生じ、挫折を感じたときに、『私は一体何をしていたのか』と落ち込んでしまう」と解説しました。
また、そうした人は職場や家庭で多くの責任や役割を担っていると強調。「うつ病は、それまで突っ走ってきた人生に対する警告の意味がある。自分の性格に気づき、もう一度人生の洗い直しをする機会をもらっているのです。そうした意味を家族で考えて頂けたらと思います」と述べました。
午後は、古市氏が周囲のサポートについて講演。参加者は具体的なかかわり方を学びました。

(2009.9.4記載)