『真の教育者をめざして~心がつながる人間教育を』をテーマに教育者教育研究所による「平成22年次全国教育者研究大会」が1月30、31の両日、普門館で開催されました。全国から現職教師ら約1200人が参加しました。
大会では、北村泰章所長が今年の「年次方針」を発表し、「教育者活動の活性化」「若手教員の育成」などの重点項目を説明。庭野日敬開祖が同研究所を創設した意義を強調し、教育者一人ひとりが仏教真理に基づくものの見方を養う重要性を示しました。
このあと、『ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる』と題し、株式会社イエローハット相談役の鍵山秀三郎氏が記念講演。同社の創業時から実施している地域の清掃活動を紹介し、掃除を通して自らの心を見つめた体験を述懐しました。近隣の清掃などの身近な取り組みが、気持ちを穏やかにし豊かな心を育むと強調しました。
さらに、「凡事徹底」という自身のモットーに言及し、一つのことをあきらめずに継続して努力する大切さを力説。17年前に始めた清掃活動の輪が、現在、世界中に広がり賛同者が増えた現状を説明しました。「人の喜ぶことを繰り返し実行すれば、必ず周囲の協力と信頼を頂き本当の幸せを感じられる」と述べました。
31日には、実践発表に続き、渡邊恭位理事長が講話に立ちました。
渡邊理事長は、いじめや学級崩壊など教育問題が多様化している現状から、教育者の果たす役割が一層大きくなっていると指摘。法華経に説かれた「三車火宅の譬(たと)え」に触れ、教育者が子供を信じ、それぞれに応じた触れ合いの重要性を示しました。
また、「天上天下唯我独尊」という釈尊の「誕生偈(たんじょうげ)」に言及。すべての人が等しく尊い存在であり、一人ひとりが仏性を具(そな)えていることを認識した上で、「相手の特長を褒め、励まし、子供がすべての人を尊重できる教育を目指して頂きたい」と、教育者の活躍に期待を寄せました。
(2010.2.5記載)
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