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2010年02月08日 ジェンのスタッフが来会、ハイチ大地震救援活動を報告

特定非営利活動法人「ジェン」は、1月12日に発生したハイチ大地震に対し、スタッフを現地に派遣し救援活動にあたっています。これには、立正佼成会一食(いちじき)平和基金、WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会などからの支援が使われています。2月8日、現地で救援活動をしていたジェン海外事業部長のシリル・カッパイ氏が、教務局社会貢献グループにある同基金事務局を訪れ、保科和市事務局長らに現在の状況などを報告しました。ジェンは地震発生直後から、被災者のニーズを調査し活動内容を検討。現在、トタン板やのこぎりなどを含むシェルターキット700セットを被災者に配布し、住民と協力して復興作業を進めています。

国際赤十字赤新月社連盟の報告によると、ハイチ大地震による被災者は、人口の約3分の1に当たる300万人に上ります。多くの建物が全壊したため、各地で交通網やライフラインが断絶。救援活動が難航するとともに、深刻な食糧不足が続いています。
ジェンは1月15日、スタッフ3人を調査のためハイチに派遣。現地で救援活動を展開する国連機関やNGO(非政府機関)と調整し、活動内容を検討してきました。その結果、首都・ポルトープランスから西に約50キロ離れ、支援の手が届いていないグラン・ゴアーブを事業地に決定しました。
グラン・ゴアーブでは約6割の建物が倒壊し、被災者は寄せ集めの材木や木片などでつくった家に暮らしています。同国では2カ月後に雨期を迎え、6月頃にはハリケーンが頻発しますが、政情不安などで防災対策が不十分な上、地震で地盤が緩んでおり、土砂崩れなど二次被害が懸念されています。
こうした状況を受け、ジェンはがれきの撤去と住宅建設の支援を決定しました。運搬の利便性を考慮した上で、活動に必要な物資としてがれきを砕くハンマー、風雨に強いトタン板などを同国内で調達。シェルターキット700セットを被災者に配布しました。

支援を受けた住民の一人は、「これまで住んでいた家はとてももろく、地震で半分が崩れました。皆さんからもらった材料で、新しい家を建てたい」と喜びを語ったといいます。
ジェンでは今後、配布した物資の活用状況を調査し、支援活動の内容を策定します。また、がれきで道路が封鎖され、いまだ支援が行き届かない地域の人々に対しても救援活動を行う予定です。

(2010.2.19記載)