JANIC(国際協力NGOセンター)と立正佼成会一食(いちじき)平和基金の主催によるシンポジウム「総括! NGOの危機管理・安全管理の5年間~リスクに強いこれからのNGOのあり方とは」が3月6日、東京・新宿区の日本キリスト教会館で行われました。NGO(非政府機関)関係者ら約40人が参加。立正佼成会から同基金運営委員会の保科和市事務局長(教務局社会貢献グループ次長)らが出席しました。
JANICと同基金は5年前から、NGOの資質向上をサポートするため、国際支援にあたる各団体を対象に「危機管理・安全管理」研修事業を実施してきました。今回のシンポジウムは、同事業の最終プログラムとして開催されました。
当日は冒頭、主催者を代表して保科事務局長があいさつ。5年前にイラクでNGO関係者が人質になった事件などを挙げ、シンポジウムを通してNGOがさらに危機管理や安全管理を徹底する必要性を伝えました。
続く「セッション1」では『イラク、アフガン......NGOは紛争地で活動できるの!?』と題してパネルディスカッションが行われました。パネリストとして日本国際ボランティアセンターの谷山博史代表、ピースウィンズ・ジャパンの山本理夏事業責任者、日本イラク医療支援ネットワークの佐藤真紀事務局長が出席。「難民を助ける会」の長有紀枝理事長が進行役を務めました。
この中では、外国の攻撃や軍事的介入などを受けた紛争国での支援のあり方が議論されました。特に、NGOが中立的な立場を明示して救援活動を行う大切さが確認され、住民と信頼関係を構築する重要性が強調されました。
「セッション2」では、NGOの運営や労務管理に関するディスカッションが行われ、パネリストとして長氏、山本氏に加えワールド・ビジョン・ジャパンの冷水創史総務課人事・教育担当が登壇。佐藤氏が進行役を務め、人材育成を念頭に置いた組織運営のあり方やスタッフが長期的に働ける労働環境などについて意見が交わされました。
(2010.3.12記載)
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