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2010年08月22日 中央学研「人間と科学」研究学会 第22回研究大会開く

『「縁」~人と人とのつながりを考える』をテーマに中央学術研究所の「人間と科学」研究学会による「第22回研究大会」が8月22日、神奈川・藤沢市の藤沢市民会館で開催され、同学会メンバーや神奈川ブロックの会員ら357人が参加しました。

同研究所の客員研究員らで構成される同学会は、人間の心のあり方に焦点をあてた研究を進めており、総合テーマ『21世紀を生きる智慧(ちえ)を求めて』を掲げ、毎年、研究大会を実施しています。
当日は、有限会社浪宏友事務所代表で、経営コンサルタントの浪宏友氏が『人は何故「つながりたい」のに「つながれない」のか~"孤独地獄"から解放されるために~』をテーマに基調講演に立ちました。浪氏は、現代の児童虐待や高齢者の所在不明問題を挙げ、「家族間ですら人と人との関係が荒(すさ)んできている」と指摘。法華経「化城諭品」の一節に触れ、多くの人に仏の教えが届かず、自分本位な生き方をしていることが要因と話しました。
一方、近年、人間の基本的欲求に「集団欲」が加わるようになったと紹介。本当は誰もが、他とのつながりを求めていると話しました。その上で、つながり合うには「挨拶(あいさつ)」「会話」「コミュニケーション」「相手の身になる」という四点が大事だと説明し、「仏さまの真理を学び、人と人との間に美しい調和を生み出す、それが真の人間の姿だと思います」と語りました。
続く「話題提供」では、東洋大学の大坪宏至教授、日本大学の今井正直准教授がそれぞれ発題。このあと、発題者に浪氏を加え、パネルディスカッションが行われました。宮崎大学の添田佳伸教授がモデレーターを務めました。

(2010.9.3記載)