「第24回世界宗教者平和のための祈りの集い」(主催・聖エジディオ共同体=本部・ローマ、第16回庭野平和賞受賞)が10月3日から5日までスペイン・バルセロナで開催されました。世界各地から諸宗教者、政治家、識者ら350人が正式代表として参加。立正佼成会から庭野統弘学林学監が出席しました。
今回のテーマは『難局に於ける共存──民族の家族、神の家族』。世界的な経済危機や地域紛争が続く中、対話による平和構築を進めていくことを目的に開催されました。ローマ教皇ベネディクト十六世は開催に際し、「危機や紛争といった困難な時にあって、諸宗教は平和と共存に向けた奉仕という特別な使命を果たしていくよう促されている」とのメッセージを寄せました。
3日、カタルーニャ音楽堂での開会式第1部では、カトリック・バルセロナ大司教のルイス・マルティネス・シスタチ枢機卿ら3人のあいさつに続き、モンテネグロのフィリップ・ヴヤノヴィッチ大統領ら3人がスピーチに立ちました。第2部はイスラエルとパレスチナの代表が登壇し、和平に関して意見を述べました。
4、5の両日には、旧市街の各会場で『アッシジの精神』『移民の悲しみと歓待の責任』『共存:宗教への問いかけ』など24のテーマ別分科会が実施されました。庭野学監は『アジアの宗教と命の価値』の分科会にパネリストの一人として出席。仏教の布施に触れ、「人の喜びを自分の喜びとする、この仏と同じ喜びを味わったことのある人は、与える行為の中に仏の願いを込めることができる」と語り、いのちをさらに価値あるものにする菩薩の生き方を強調しました。
5日午後には宗教別の「平和への祈り」が行われ、閉会式会場まで平和行進。閉会式では、対話の重要性を訴えた「平和のアピール」が採択されました。
(2010.10.22記載)
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