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2010年11月06日 東洋大の「宗教と環境」シンポで深田・青梅練成道場長がパネリストに

宗教・研究者エコイニシアティブと東洋大学共生思想研究センターが共催し、11月6日午後、東洋大学(東京・文京区)で『第1回 宗教と環境──地球社会の共生を求めて』(後援=環境経営学会、東洋大学「エコ・フィロソフィ」学際イニシアティブ)をテーマにシンポジウムが開催されました。研究者や宗教者など約170人が参加。立正佼成会から青梅練成道場の深田伊佐夫道場長がパネリストの一人として登壇しました。

開会あいさつに立った宗教・研究者エコイニシアティブ代表の西山茂東洋大学教授は、今日の環境問題に対して宗教者と研究者がイニシアティブをとり、解決、改善に向け積極的に取り組んでいく大切さを強調し、シンポジウムに期待を寄せました。
はじめに、山本良一東京大学名誉教授が登壇。『低炭素革命の成否と人類の未来──宗教に期待するもの』をテーマに基調講演を行いました。山本氏は地球温暖化の切迫した現状を報告し、個人のライフスタイルや価値観のみならず大幅な社会制度の改革の必要性などを強調。宗教者への期待として「地球生命圏の存続のために力を尽くすべきである」と語りました。続いて、秩父神社宮司の薗田稔京都大学名誉教授が、『日本人の伝統的環境観──神・人・自然のつながり』と題して基調講演に立ちました。
このあと、竹村牧男東洋大学学長が司会を務め、『環境危機に対して宗教者は今、何をなすべきか?』をテーマにシンポジウムが行われました。パネリストは、深田道場長のほか原井慈鳳・法華宗菩薩行研究所所長、山岡睦治・宗教法人「生長の家」出版・広報部長、桑折範彦・徳島大学名誉教授、内藤歓風・シンプルライフ普及センター設立発起人代表の5人。パネリストたちは日ごろの取り組みに触れながら、宗教観に基づいた環境問題や自然との共存に対する考え方、また具体的な行動のあり方を発表しました。
深田道場長は『自然への感謝の心をどう養うか』と題し、「宗教的価値観」「学校教育」「家庭生活」の三つの場面に分け、それぞれ具体的な実践を提言。「自然への感謝の心を養うことが、あらゆるいのちが共に生きるための智慧(ちえ)であり、すべての地球市民が共有することのできる価値観ではないか」と述べました。

(2010.11.12記載)