庭野日敬開祖の生誕を祝い、菩薩行実践の決意を新たにする「開祖さま生誕会」が11月15日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂での式典には、85教会の会員、来賓ら約3800人が参集。法話に立った庭野日鑛会長は、「自灯明・法灯明」の教えに基づいて生きる重要性を示すとともに、毎日を感謝の心で過ごす大切さを強調しました。式典の模様は衛星放送を通じて全国各教会に放映。海外教会・拠点などへ、インターネットで同時配信されました。
あいさつに立った国立モンゴル健康科学大学のハグワスレン総長は、本会の支援に対して深い謝意を表しました
式典は、青年女子部員16人による奉献の儀で開幕しました。読経供養が行われ、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野会長名の「啓白文」を奏上。
次いで、会員代表が体験説法に立ち、自らの生い立ちを苦と受けとめていましたが、青年サンガとの出会いや触れ合いによって両親らの深い愛情に気づき、直接感謝の気持ちを伝えたことなどを発表。「会長先生のお言葉の通り、感謝の心を持てたとき、何とも言えない幸せを味わえました」と語りました。お役を拝命して教会の先輩たちへの感謝の念を新たにしたことや「ARMS DOWN! 共にすべてのいのちを守るためのキャンペーン」についても報告し、さらなる精進を誓願しました。
教団を代表してあいさつに立った渡邊恭位理事長は、この日が庭野開祖の生誕の日(明治39年)であるとともに、立正佼成会に久遠本仏が勧請された日(昭和20年)、庭野会長が法燈を継承した日(平成3年)でもあると紹介しました。また、このほど本会一食(いちじき)平和基金の長年にわたる支援に対し国連WFP協会から感謝状が贈呈されたことや、国連の経済社会理事会より、本会にNGO(非政府機関)「特殊協議資格」が与えられたことを報告。感謝を表すとともに、本会の因縁使命と国際社会で担う重責をかみしめました。
続いて、国立モンゴル健康科学大学のハグワスレン・ツェレンフー総長が登壇しました。
本会は昨年末、モンゴルの医療の発展に貢献する目的で、看護師を志す学生を佼成看護専門学校に受け入れ、同国で看護師教育に携わる人材を育成する「モンゴル看護師育成支援プロジェクト」を開始。このほど同大学より、初めてその対象者となる2人の学生が来日しました。
あいさつに立ったハグワスレン総長は、式典に参加できた喜びを述べるとともに、本会の支援に感謝を表しました。その上で、「2人の学生が佼成看護専門学校で深い知識と高い能力を兼ね備えた素晴らしい人材になると信じております」と語りました。
このあと、讃歎(さんたん)歌『誓いを胸に』の合唱に続き、庭野会長が登壇しました。
法話に立った庭野会長は、「法華経によっていかに救われるかを開祖さまから教えて頂いた。そのおかげさまで今日がある」と語った上で、自らを依りどころとし、法を依りどころとする「自灯明・法灯明」の教えに生きる信仰者となる大切さを明示。創立から72年が経(た)ち、国内外に多くの会員が存在することに触れ、「仏道を精進している仲間がこれだけ大勢いるということは、大変有り難いことです」と述べました。
また、人間の苦しみのもとは、「物事を自分の思い通りにしたい」という考えからきていると解説し、"外"ではなく自らの"内"に目を向け、物事の見方を変えていく大切さを強調。『極楽は西にもあれば東にも 来た(北)道さがせ 皆身(南)にぞある』という室町時代の一休禅師の詠んだ歌を紹介し、「いま、生まれさせて頂いていること、いのちを頂いていることに感謝することが、私たちが一番幸せになるもと」と述べました。
式典後、法輪閣で祝賀会が開かれ、退任役職者ら約280人が集いました。
(2010.11.19記載)
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