4月から、「保育部」の園児も「幼稚園」の園児と同じクラスで就学前教育を受ける
福井市の福井佼成幼稚園は今年4月に「認定こども園」として保育部を開設します。現在は福井県に認定を申請中。名称も「学校法人 福井佼成学園 認定こども園 福井佼成幼稚園」に改められます。
認定こども園は、幼稚園、保育所などで就学前の子供に「教育」と「保育」を一体的に提供し、地域における子育てを支援する機能を持った施設。平成18年に法律が施行され、制度がスタートしました。認定申請は各都道府県に行い、地域での子育て支援の展開、自園給食の実施など各自治体の定める基準により認定されます。認定こども園は、保護者の就労状況にかかわらず、利用できるのが特徴です。
同幼稚園は19年に園舎を新築し、耐震など園児の一層の安全性を図るとともに、厨房(ちゅうぼう)や子育て支援室、預かり保育室などを設置してきました。こうした取り組みと独自の教育、園風に対して地域での評価は高く、年々、入園希望者が増加してきました。
一方、同県は17年の国勢調査によると、共働きの夫婦の割合が全国1位。同幼稚園では県の状況、さらに、地域にあった保育所が老朽化により来年度新規に園児を募集しないことを決定した現状を踏まえ、待機児童を出さず地域の子育てを一層支援するため、市と協議して認定こども園の申請を決定しました。
4月からは園児定員260人のうち、60人が保育部の園児となります。入園後は幼稚園と保育部の園児は同一のクラスとなり、同園が実施する就学前の教育を一緒に受けます。
また、認定こども園は、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の4タイプに大別されます。同園は認可幼稚園と認可保育所が連携して一体的な運営を行う「幼保連携型」で、保育部園児の保育料は、福井市の基準により算出されます。
このほか、同園では現在7時半から8時までと、15時から18時半までを「預かり保育」の時間に設定していますが、来年度からは7時から8時、15時から19時までに延長。夏休みなどの長期休暇中も預かり保育の実施を検討中です。
小寺健一園長は「保育部が開設されますが、園児たちが社会に出る10年、20年先を見据えながら、幼児教育に何が必要なのかを見極めて取り組ませて頂きたいと思っています。今後も教職員一丸となって地域から求められる幼稚園づくりに努めたい」と語りました。
(2011.03.04記載)
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