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2011年03月31日 東日本大震災に心寄せる教会・サンガの取り組み

東日本大震災の支援活動が、全国の教会や地域、家庭、会員一人ひとりの、復興への祈りが込められた取り組みとして、積極的に行われています。

市民の思いに身を引き締め

雪が散らつくJR函館駅前で、街頭募金に立つ函館教会青年部員のもとに、目前の朝市で働くエプロン姿の男性が駆け寄ってきました。「私たちも津波の被害を受けました。少しだけど使ってください」。大震災の影響で港の海水が押し寄せ、店が浸水したといいます。男性はビニール袋に入った小銭を差し出し、走り去りました。
また、宮城から来た女性は、津波で家や車が流されたことを涙ながらに話し、献金しました。
青年幹部は、「さらに心を一つにし、被災された方々のためにできる限り尽くします」と語りました。

サンガの温かさを実感

津波の被害を受け、千葉・旭市にある銚子教会主任の自宅は約1・2メートル床上浸水し、泥まみれになりました。
2日後の早朝、早速、壮年部員12人が手伝いに訪れました。手にはサンガ手作りのご飯が握られていました。部員たちは海水が残る家で家具や畳、泥を外に出す作業を夕方まで続けました。泥の量は2トントラック3台分にもなりました。
「いち早く皆さんが駆け付けてくれて救われました。サンガの温かさを実感しました」

カナダからメッセージ

『未曾有の被害に直面されている日本国民の皆さまと貴会の皆さまに対し、心よりお見舞い申し上げます』。中村憲一郎京都教会長のもとに、元宇宙飛行士でカナダ宇宙局局長のスティーブ・マクリーン氏からメッセージが届きました。4月に京都教会で予定されていた同氏の講演は中止となりました。
マクリーン氏は、『力を合わせて被災者の救援と復興に取り組んでおられる皆さまの不屈の決意と強靭(きょうじん)さは、日本という国の美しさや明るさ、比類なき文化にさらなる力を与えると思います』との言葉を寄せ、国際支援の一環としカナダ宇宙局が被災地の衛星画像を日本に提供していることを伝えました。

店長も快諾 募金活動を

「被災者のために何かできないか」。宇和島教会支部婦人部長が相談を持ちかけると青年婦人部長も同じ思いでいることが分かりました。二人は早速、愛媛・大洲市のショッピングセンターへ向かいました。毎年、「青年の日」で街頭募金を行う場所です。店長は募金を快諾し、一番人通りの多い入り口で呼びかけることになったのです。
当日、買い物客らから多くの善意を寄せられました。「被災者を思い、心を一つにして行動してくれることに心から感謝しています」と二人は話します。

目の前の人達のために

千葉・浦安市では地盤の液状化現象が起こり、大きな被害が出ています。市川教会の青年部員は自発的に会員宅の被害状況を確認。3月23日と26日の2日間、延べ22人が会員宅計5軒を訪問し、泥を取り除きました。その量は、1軒あたり土のう袋30袋分にもなりました。
青年副男子部長は、「故郷の福島が震災に遭いました。今すぐ応援に行きたい気持ちもありますが、まず、目の前で困っている人たちのために少しでも役に立ちたい」と語りました。

(2011.03.31記載)