立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会(委員長=沼田雄司教務局長)は8月5日、7月下旬に発生した「新潟・福島豪雨」の被災地に計200万円を、またアフリカ北東部を襲っている大干ばつの被害に対し300万円を、それぞれ緊急支援として拠出することを決定しました。浄財は自治体やNGO(非政府機関)に寄託され、復旧や復興、支援活動に役立てられます。
7月下旬に新潟県と福島県会津地方を襲った記録的な豪雨は、土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)を引き起こすなど大きな被害をもたらしました。消防庁災害対策本部の発表では、8月9日現在、死者は4人。133軒の家屋が全半壊し、9千軒以上が床上、床下浸水の被害を受けました。また、農地や公共施設の被害も甚大です。
こうした状況を受け、同運営委員会では、被害の大きかった新潟県、福島県只見町、同県金山町に対し計200万円の支援を決定。今後、各自治体に義援金が届けられます。 一方、アフリカ北東部では今年、降雨量が例年の3割に満たない地域があるなど過去60年で最悪の干ばつに見舞われています。多くの人が家畜を失った上、農作物の収穫量が激減するなど被害は拡大。国連人道問題調整事務所によると、現在ケニアやエチオピアなど4カ国では、1200万人以上が深刻な食糧難にあり、特に20年以上にわたり内戦が続くソマリアでは、人口の約半分にあたる370万人が栄養失調による命の危機に直面しているといいます。
こうした状況を踏まえ、WFP(国連世界食糧計画)では、特に被害の大きいソマリア南部で支援活動を実施。現在、食糧や子供向け栄養強化食品の配布、難民キャンプでの炊き出しなどを行っています。今後、WFPではさらなる食糧支援を予定しており、同基金からの浄財はその費用などに役立てられます。
(2011.08.19記載)
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