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2011年09月02日 善友隊(会員ボランティア)が新たな取り組みへ移行


多くの人たちに支えられながら、各種作業に従事してきた会員ボランティア。被災地のニーズを踏まえ、今後は新たな取り組みへと移行する

立正佼成会東日本大震災復興救援本部はこのほど、被災地でがれき撤去や泥の排出などに従事する善友隊(会員ボランティア)の取り組みを移行するにあたり、これまでの成果を確認し、ボランティアセンターへの派遣を終了しました。震災発生から半年、復興への動きが本格化した現地では清掃作業などを主とするボランティアセンターは一定の役割を終え、徐々に閉鎖されています。こうした状況を踏まえ、本会は会員ボランティアの取り組みの移行を決定。具体的な支援のあり方については検討中ですが、今後は他団体と協力しながら被災者の心のケアに力を注いでいきます。

会員ボランティアの派遣は3月30日からスタートしました。
8月末までに全国から岩手、宮城の両県を訪れ活動したのは延べ5305人(2泊3日または3泊4日の行程で全411組、1880人が参加。コーディネーターを務めた本部スタッフは含まず)。被災地から最も遠い南九州を含むすべてのブロックから、被災者の緊急援助に多くの会員が駆け付けました。
仙台、釜石、花巻の各教会施設を拠点としながら、会員たちは各ボランティアセンターに登録。がれきの撤去や泥の排出、清掃、家財道具の搬出などさまざまな作業に真摯(しんし)に取り組みました。
これに加え、現地ではコーディネーターが本会ボランティアとしての心構えなどについて研修を実施。活動後に行う法座を通して、気づきや学びを毎日確認し合いました。また、派遣期間中は各ボランティアセンターや行政関係者、市民から、継続性やチームワークをはじめ一人ひとりの活動への姿勢などに対し、高い評価が寄せられました。
このほど被災地が復興開始期に移り、清掃作業などを主とするボランティアセンターが徐々に閉鎖されていることを受け、本会は、宮城県は8月12日、岩手県は同30日をもって、ボランティアセンターへの派遣を終了。新たな取り組みへ移行することを決定しました。
震災発生から半年を迎えますが、被災地では現在も多様なニーズがあり、問題が山積しています。こうした中で宗教団体である本会は、被災者の心のケアを重視。今後は、現地の団体やその他の団体と協力しながら、支援を行っていく予定です。なお現在、他団体との調整を含め、具体的な支援のあり方についての検討がなされています。決定次第、発表されます。

引き続き 息の長い支援を

立正佼成会理事長 渡邊恭位

善友隊(会員ボランティア)の派遣に際しましては、大震災発生以来、皆さま方の多大なご支援、ご協力を賜り、誠にありがとうございました。
ボランティアの皆さまが心を込めて、一つひとつの作業を大切にされる姿に対しては、現地の人々から「佼成会のボランティアは、相手の思いになって行動してくれる」「難しい案件は、佼成会に頼みたい」など厚い信頼が寄せられました。被災地の教会からも「未会員の方からお礼の電話がたびたびかかる」「会員ボランティアの後ろ姿が、地域に教えの尊さを伝えてくれて、本当に有り難い」などの報告を頂戴(ちょうだい)しています。
このような功徳を頂けたのも、会長先生から頂いた「こころ ひとつに」のお言葉のもと、会員ボランティアの皆さまの尽力はもちろん、受け入れてくださった被災地の教会の皆さまの献身、そして、ボランティアを送り出してくださった各教会の皆さまの祈りが、一つの力となって結集されたおかげさまと受けとめさせて頂いております。また、現地ボランティアセンターの皆さまのご配慮も決して忘れてはなりません。重ねて御礼を申し上げる次第です。
今なお、被災地域ではさまざまな問題が山積していますが、緊急援助期から復興開始期といわれる時期に入りつつあり、必要とされるものは少しずつ変化しております。
そこで、このたび、「こころ ひとつに」プロジェクトに基づいて、本会としての取り組みを移行することを決定いたしました。今後は、被災者の心のケアに向けて、本会の持つ資源を傾注し、自治体、他団体と協力しながら、宗教団体としての社会的役割を担ってまいります。具体的な支援のあり方については、現在、復興救援本部で検討しています。
被災地に心を寄せ、息の長い支援を続けさせて頂きたいと願っております。引き続き、皆さま方のご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

(東日本大震災復興救援本部責任者)

(2011.09.02記載)