今年5回目を迎えた同大会。参加者は、講演や法座などを通して福祉活動を進める上での役割を確認した
「全国社会福祉専門担当者大会」(主管・教務局社会貢献グループ)が11月8、9の両日、法輪閣と第二団参会館で行われ、全国から社会福祉専門担当者ら209人が参集しました。参加者は、講演や体験説法などに耳を傾けたほか、各教会で実施する福祉活動について意見を交換しました。9日には庭野日鑛会長と面会しました。
8日、法輪閣で行われた開会式の冒頭、東日本大震災の犠牲者の冥福を祈り、黙とうが捧(ささ)げられました。保科和市・同グループ次長のあいさつに続き、愛媛大学医学部附属病院医療福祉支援センター長の櫃本真聿(ひつもとしんいち)氏が『医療を生活資源に~自分らしい人生を実現するために~』と題して講演しました。
櫃本氏は、近年の医療現場で投薬に頼る「死なないための健康づくり」が広がる現状に危惧(きぐ)を示し、「病気の予防や疾病管理が健康の証しではなく、一人ひとりが自分らしく生きることが健康である」と述べました。その上で、医療に依存せず、病気と共に生きながらも安心して暮らせる街づくりを目指し、地域住民が共助する重要性を訴えました。
このあと参加者はグループごとに分かれ、各教会で展開する福祉活動について情報を交換しました。
9日、参加者は法輪閣ロビーで庭野会長と面会。庭野会長は、「福祉」という言葉が「幸せ」を意味すると紹介し、会員の幸せを願って活動に取り組む参加者をねぎらい、「感謝の心を忘れず精進をしていくことが大切」と激励しました。
このあと行われた式典では、体験説法に続き、沼田雄司教務局長が講話に立ちました。沼田局長は、「佼成」11月号に掲載された庭野会長の法話を引用し、「仏性」とは「人間そのものの存在」と解説。その上で、社会福祉専門担当者として問題を抱えた会員を「仏性の存在」と捉(とら)え、触れ合う大切さを強調しました。さらに、会員の問題に取り組むことは自らの執着心を取り除くための修行であると語り、「会員さんを救護(くご)する立場ですが、触れ合うことで自分が救われていく、仏さまの智慧(ちえ)や慈悲を身につけさせて頂いていると気づくことが重要」と話し、参加者のさらなる活躍に期待を寄せました。
(2011.11.18記載)
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