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2011年11月12日 自然との共生を考察 「第2回 宗教と環境シンポジウム」

「第2回 宗教と環境シンポジウム--新しい文明原理の生活化と宗教」(宗教・研究者エコイニシアティブ主催)が11月12日、東京・文京区の東洋大学で開催されました。宗教者や研究者など約200人が参加。立正佼成会から深田伊佐夫青梅練成道場長、藤田浩一郎中央学術研究所次長が出席しました。

開会あいさつに立った山本良一・東京都市大学教授は、環境問題の解決には世界各国が自国の国益を主張しつつも共通の倫理観を持つ必要があると力説。宗教者や研究者で構成された国際機構を設置し、各国に提言していく重要性を訴えました。
続いて、『迫られる文明原理の転換と宗教哲学の使命--人間は欲望を制御できるか?』と題し、竹村牧男・東洋大学教授が基調講演。東日本大震災で発生した東京電力福島第一原子力発電所事故に触れ、人間が利便性や効率性を過度に追求し、科学技術を運用してきた姿勢を省みることが必要、と強調しました。また、将来にわたって自然との共生を図っていくには、宗教者や哲学者が社会に対して自制心や他者への共感を説くことが大事と述べました。
このあと、パネルディスカッションが行われ、パネリストとして茂木貞純・国学院大学教授、武田道生・淑徳大学准教授、村田充八・阪南大学教授、佐藤孝則・天理大学おやさと研究所教授の4氏が登壇。特定非営利活動法人「環境経営学会」の岡本亨二副会長が司会を務めました。宗教観に基づく環境問題のとらえ方、環境保護を目指した具体的な取り組みなどについて意見が交わされました。

(2011.11.18記載)