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2012年04月10日 「同宗連」第32回総会 朝治武氏(大阪人権博物館学芸員)が記念講演

「同宗連(『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議)」の第32回総会が4月10日、東京・文京区の真言宗豊山派大本山護国寺で行われました。33教団から79人が出席。29教団から委任状が提出されました。

総会では、「同宗連」の小倉秀清議長(真言宗豊山派教化部長)のあいさつ、部落解放同盟中央本部の組坂繁之中央執行委員長による来賓あいさつに続き、4議案に関する審議が行われました。
副議長教団である立正佼成会から川端健之総務局長(本会同和推進本部長)と日本基督教団から小林眞氏が登壇し、総会議長を担当。2011年度の事業と決算、12年度の事業案と予算が報告され、了承されました。
このあと、『全国水平社創立九十周年の真実』をテーマに大阪人権博物館学芸員の朝治武氏による記念講演が行われました。
朝治氏は、明治維新後の社会状況に触れながら、1922年の「水平社」の結成を紹介し、結成には部落問題を考える際に有効な思想、理念、問題提起が含まれていると指摘。その上で、3項目からなる『綱領』と『宣言』に触れ、差別をなくしていくために「差別を受けた人自身がその解放を目指すこと、経済と職業の自由、すべての人の人間性の回復が示されている」と説明しました。
特に、差別とは暴力であり、差別する人、差別される人のどちらの内面にも影響を及ぼすと指摘。人間性の原理に基づいて差別解消を目指した創立者の理念は大きな意味を持つと強調しました。

(2012.04.20記載)