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2012年09月09日 サラエボで「第26回世界宗教者平和のための祈りの集い」


ドム・アルミニエ広場での閉会式。庭野学長らは、平和を祈りキャンドルへの献灯を行った

『未来とは共存である~諸宗教と文化の対話~』をテーマに「第26回世界宗教者平和のための祈りの集い」(主催・聖エジディオ共同体=本部・ローマ)が9月9日から11日まで、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで開催されました。正式代表として60カ国から約350人の諸宗教者が参加。立正佼成会から庭野統弘学林学長、頼冨浩一静岡支教区長、持川和律旭川教会長ら6人が出席しました。

同集いは、1986年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世の呼びかけでイタリア・アッシジで開催された「平和祈願の日」の集いの精神を継承しようと、翌年から毎年、ヨーロッパを中心に各都市で開催されてきました。今年は、旧ユーゴスラビアの崩壊によるボスニア紛争から20年を迎えたことから、サラエボでの開催となりました。同国イスラーム共同体、セルビア正教会、ヴルフボスナ・サラエボ大司教区(カトリック)、同国ユダヤ人共同体が共催しました。

庭野学林学長が分科会で発表

9日の開会式に続き、10、11の両日は、28のテーマによる分科会が行われました。庭野学長は10日の『東洋における「アッシジの精神」――対話の道を歩む日本の諸宗教』をテーマにした分科会にパネリストとして出席。『立正佼成会における対話――「いのち」の礼拝(らいはい)』と題し、本会の宗教協力活動について発表しました。
この中で、本会の諸宗教間対話は、すべての「いのち」に対する仏性礼拝行を根本として進められてきたと説明しました。その上で、97年に庭野日鑛会長がボスニア・ヘルツェゴビナを訪れ、4宗教の指導者とそれぞれ会見したことなど本会の取り組みを紹介。同国で宗教対話による和解が進んだ現状を踏まえ、今後も礼拝行を通して宗教協力を進め、世界平和に貢献していきたいと語りました。
本会の一行は、翌11日早朝、内戦犠牲者の共同墓地で慰霊供養を厳修しました。このあと、『サラエボ20年後――対立から出会い』をテーマに開催された分科会に参加。本会創立60周年の際に来会したムスタファ・セリッチ師(同国イスラーム共同体最高責任者)、ヴィンコ・プリッチ師(カトリック枢機卿、同国司教協議会会長)、ヤコブ・フィンチ師(同国ユダヤ人共同体会長)らの発表に耳を傾けました。
11日夕には、宗教別の「平和の祈り」が行われ、庭野学長が仏教徒の祈りの中で脇導師を担当。平和行進後の閉会式では、宣言文「2012年サラエボ平和への提唱」が発表されました。なお、来年はイタリア・ローマで開催されることが決定しました。

(2012.09.21記載)