目黒区が後援する自殺防止のつどいで、東京自殺防止センター創設者の西原由記子さんらが講演
『自殺する私をどうか止めて』をテーマに、目黒区各種団体代表者懇話会(目黒教会加盟)は9月1日、「第22回明るい目黒に育てるみんなのつどい」を同区内めぐろパーシモンホールで行いました。下村博文文部科学大臣と特定非営利活動法人国際ビフレンダーズ・東京自殺防止センター創設者の西原由記子さんが講演しました。
つどいは「自殺予防週間」が10日から始まることにちなむもの。はじめに、来場した352人を前に下村文科大臣が基調講演。政府が定めた「自殺総合対策大綱」に記載される、(1)自殺は多くが追い込まれた末の死 (2)多くが防ぐことのできる社会的問題 (3)自殺を考えている人は何らかのサインを出していることが多い、といった内容に触れた上で、国や地方公共団体、民間団体の連携・協力の重要性を強調しました。
続いて講演に立った西原氏は長年自殺防止活動に携わった経験から、自殺を考える人の胸中には、「生きたい」という感情も同時に存在する場合が多いと指摘。「周囲の人々は、まず悩みをよく聞き、『死にたい』という気持ちをありのままに受けとめることが大切」と訴えました。
このあと、眞田芳憲・中央大学名誉教授をコーディネーターに、イスラーム、キリスト教、仏教の宗教者ら5人によるパネルディスカッションが行われ、自殺をどう防止するかなどが話し合われました。この中で、浄土宗蓮宝寺副住職の小川有閑師は「仏教は『すべては苦』というところから始まる。人間本来の弱さを認め、互いに支え合っていくことが大切」と述べました。カトリック東京教区補佐司教の幸田和生師は、「宗教の役割は、人を孤立させないこと。『一人じゃない』というメッセージを伝えていきたい」と話しました。
(2013.09.13記載)
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