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2013年10月03日 教団付置研究所懇話会「第12回年次大会」

『ケアとしての宗教』をテーマに教団付置研究所懇話会の「第12回年次大会」が10月3日、東京・立川市にある真如苑応現院で開催されました。22の研究機関から約100人が参加。立正佼成会からは中央学術研究所の川本貢市所長、藤田浩一郎室長、庭野統弘学林学長、深田伊佐夫青梅練成道場長らが出席しました。

同懇話会は各教団に設置された研究機関が宗教、宗派の違いを超えて情報交換を行い、研究協力の可能性を探るもの。
大会では、浄土真宗本願寺派総合研究所の真名子晃征研究助手、本会一食平和基金の秀島くみこ事務局長、オリエンス宗教研究所「福音宣教」誌の鈴木隆編集長がそれぞれ発表に立ちました。
真名子氏は『教誨師と更生活動』と題し、受刑者や少年院在院者らの社会復帰を目指して更生をサポートする教誨師の歴史や活動を紹介。教誨師との縁で自らを見つめ、親など周囲の支えに気づき、感謝できるようになる人も多いと話しました。
秀島氏は「一食を捧げる運動」の精神(「同悲」「祈り」「布施」)や浄財が活用される「ゆめポッケ」「アフリカへ毛布をおくる運動」を説明。「一食は自らの心の変革と世界平和実現への貢献が一体となった運動。財的支援にとどまらず、お互いが学び合い、祈り合える活動を目指している」と語りました。
鈴木氏は、宗教者であり葬儀社を営む立場から『カトリックの葬儀と日本文化』をテーマに発表。葬儀には本来、愛する者を失った人の心をケアする役割があると述べ、死者の霊魂を神仏に導き、残された人が安らかな生活を送れるよう、宗教者は遺族の声に耳を傾けるなど葬儀により密接にかかわるべきとの考えを示しました。

(2013.10.11記載)