台風18号による豪雨被害の発生を受け、立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会(委員長=沼田雄司教務局長)は京都、滋賀、埼玉の3府県に対し、見舞金として各100万円を拠出しました。包括地域の教会長などが各庁舎を訪れ、知事に見舞金を手渡しました。また、同委員会は10月19日、フィリピン中部のボホール島で15日に発生した地震(マグニチュード7・1)の被害に対し、200万円の緊急支援を決定しました。浄財は、被災地で救援活動を行う特定非営利活動法人「AMDA」(本部・岡山市)に寄託されます。
台風18号は、9月16日を中心に四国から東北地方にかけて記録的な大雨をもたらしました。これにより6人が死亡、1人が行方不明となっているほか、河川の氾濫、竜巻などにより多くの家屋が被害を受けました。
各府県の被害状況は、京都府で全半壊・一部損壊90棟、床上・床下浸水5292棟(10月4日現在、府災害対策本部調べ)、滋賀県で死者1人、全半壊・一部損壊636棟、床上・床下浸水599棟(10月24日現在、県災害対策本部調べ)、埼玉県で全半壊・一部損壊541棟、床上・床下浸水66棟(9月17日現在、県危機管理防災部調べ)となっています。
これらの地域では会員宅でも全半壊・一部損壊、浸水などの被害が報告されたほか、会員が一時避難するなどの影響が出ました。各教会では会員の状況確認にあたり、炊き出し、泥かきなどを行いました。滋賀教会道場は自治会の避難場所となり、避難した地域住民に対し会員たちが食事の提供などを行いました。
10月18日、佐藤益弘京都教会長、野田頭正浩舞鶴教会長、岩﨑隆一福知山教会長が京都府庁を訪れ、山田啓二府知事と面会。「一食を捧げる運動」について説明したあと、見舞金を手渡しました。懇談の中で山田知事は、府内の被害状況を伝えたあと、「こうして直接に温かいご支援を頂き、うれしく思います。皆さんが食事を抜いて寄付されたお金をしっかり使わせて頂きます」と述べました。
同23日には園浩一西日本教区長、関戸快枝滋賀教会長が滋賀県庁を訪問。嘉田由紀子知事に見舞金を贈呈しました。懇談では、園教区長が「全国の信者さんが世界中を幸せにしたいとの思いで一食運動をさせて頂いています」と説明。嘉田知事は本会の支援に深く謝意を表したあと、県内で戦後最大となった豪雨被害の状況などを語りました。
このほか、埼玉県に対しても今後、見舞金が贈呈される予定です。
一方、10月19日にフィリピンで発生した地震に関し、同国家災害対策本部は同24日、死者は198人に上り、5万4684軒の家屋が全半壊したと報告しました。現在、129カ所の避難所に約8万人が避難しており、人々は不衛生な環境下での生活を強いられています。また、土砂崩れや橋の崩落で道路が寸断され、集落が孤立するなどの被害に見舞われました。
こうした状況を踏まえ、AMDAは現地にスタッフを派遣し、被災状況やニーズの調査を実施。今後、避難所を巡回する診療サービスや食料配布を予定しており、浄財はその経費などに役立てられます。
(2013.11.01記載)
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