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2014年04月18日 光祥次代会長 福島を訪問 現状を視察し、被災者と交流


町民が避難し、静まり返った富岡町。津波の爪痕が残る駅前で犠牲者の平安と早期復興を祈り、慰霊の誠を捧げた

庭野光祥次代会長は4月18、19の両日、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故で全町避難が続く福島・双葉郡富岡町、津波により甚大な被害を受けた同いわき市久之浜町を訪れ、現状を視察しました。「全国の会員さんとこころひとつに被災地に協力し、福の輪を広げていきたい」との願いから、全国13教会の主任13人とともに、「お多福善友隊」として訪問しました。

18日昼、福島・郡山市で主任13人と合流した光祥次代会長は、狩野光敏福島支教区長、被災地域を包括する教会の会員と共に、バスで富岡町に向かいました。
車中、同善友隊に全面協力した「ラジオ福島」のアナウンサーで被災地の復興に尽力する大和田新氏が福島の現状を解説。長引く避難生活や放射能のストレスなどにより命を落とす「震災関連死」が著しく多いと指摘した上で、被災地に寄り添うとは「一緒に泣くこと」と語り、「今日見るものは福島のほんの一部ですが、そこからたくさんのことを感じ、日本全国に届けてください」と呼びかけました。
一行は除染現場を見た後、津波の爪痕(つめあと)が残るJR富岡駅前で慰霊供養を実施。光祥次代会長の献花に続き、参加者が用意した千羽鶴や菓子を奉献、狩野支教区長を導師に読経供養を行いました。駅前の被災の様子を視察し、同町出身の原町教会教務部長から震災当時の状況を聞きました。

◆心を寄せ続けて

このあと、いわき市に移動し、小学校校庭の仮設店舗で営業する「浜風商店街」を訪問。地元住民と交流し、風評被害の影響や長引く避難生活の話に耳を傾け、明るい笑顔の陰にある苦労に心を寄せました。
商店街で「石井魚店」を営む平教会会員は、「放射能の影響でさまざまな困難がありますが、光祥さまはじめ全国のサンガの温かい応援に前を向く勇気を頂きました。地元が元気になるよう力を合わせて頑張ります」と話しました。
その後、津波で多くの命が失われた同市の薄磯海岸に建てられた慰霊碑の前で祈りを捧げました。
翌19日は、帰りの車中でかみしめ法座を実施。磐城教会総務部長、平教会教務部長が、震災後、懸命に人に尽くしながら困難を乗り越えてきたが、今になってさまざまな思いがあることを涙ながらに明かしました。
光祥次代会長は「傷ついた人々の心の回復は、簡単には進まない。一人ひとりの思いにもっと寄り添いたい。悲しみを抱えながらも笑顔で前を向く被災地の方々との出会いで頂いた多くの"福"を、私たちが家族やサンガに届け、忘れない努力を続けていきましょう」と思いを伝えました。

(2014.4.25記載)