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2014年07月01日 本会 集団的自衛権の行使認める閣議決定に緊急声明 「命と平和」 武力では守れない 根本外務部長らが官邸訪れ 安倍首相宛ての「声明」提出


根本外務部長は首相官邸を訪れ、菅官房長官と面会。「声明」を手渡し、あくまでも武力によらない平和外交を要請しました

7月1日夕、政府は臨時閣議を開き、日本国憲法第九条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を認める閣議決定を行いました。これを受け、立正佼成会は同日夜、『閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」に対する緊急声明』を本会ウェブサイト上で発表。3日には、根本昌廣外務部長、川本貢市中央学術研究所所長らが東京・千代田区の首相官邸を訪れ、安倍晋三首相に宛てた「声明」を菅義偉官房長官に手渡しました。

閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」に対する緊急声明

本会は3月10日、政府が集団的自衛権の行使容認に向けた動きを活発化させる中、「日本国憲法の解釈変更による集団的自衛権の行使容認に対する見解」を発表。同日、川端健之理事長が首相官邸を訪れ、菅官房長官に「見解書」を手渡し、慎重な政治判断をするよう要望しました。外務部や中央学術研究所などの関連部署が中心となり、課題を継続的に検討してきました。
その後、集団的自衛権の行使容認に向けた与党内協議が加速。憲法「改正」の手続きとして日本国憲法第九十六条で義務づけられている「国民投票」を行わないまま、政府は1日夕、集団的自衛権の行使を禁じてきた従来の憲法解釈を変更する、「事実上の改憲」とも言われる"解釈改憲"を閣議決定しました。
これに対し本会は同日夜、緊急声明を本会ウェブサイト上で発表しました。「声明」では、武力行使の容認が紛争の抑止力となるとした政府方針に対し、反対の姿勢を表明。庭野日敬開祖の法話を紹介した上で、他国への不信を払拭(ふっしょく)し、信頼醸成により平和と安全を構築することが重要との見解を示しました。また、「武力行使を行うか否かは、時の内閣が総合的に判断」するとした政府の国会答弁に言及。武力行使とは「戦争」そのものであり、「このような国家行為を容認することはとうてい許されるものではありません」と厳しく指摘しています。さらに、本会として、仏教が説く「不殺生」「非暴力」「慈悲」の精神を基に、世界の平和実現に向けた取り組みを継続し、「日本国憲法のもつ平和の力を信じ、世界に向けて発信していく」と決意を表明しました。
3日午前には、根本外務部長、川本中央学術研究所所長らが首相官邸を訪問。根本外務部長が安倍首相宛ての「声明」を菅官房長官に手渡し、政府にはあくまでも武力によらない平和外交を重ねていくよう強く要請しました。

(2014.7.11記載)