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2014年11月28日 光祥次代会長 WCRP国際共同議長としてタイ、ミャンマーを訪問


会場に集った参加者を前に、光祥次代会長は、信仰を持つ女性が社会で果たす役割の大きさを強調しました(30日、タイ)

庭野光祥次代会長(WCRP=世界宗教者平和会議=国際共同議長)は11月28日から12月4日まで、タイ、ミャンマーを訪れました。30日にタイ、2日にミャンマーでそれぞれ行われたWCRP国内委員会の女性組織「信仰を持つ女性のネットワーク」の創設セレモニーに出席。また各地で宗教指導者らと懇談しました。根本昌廣外務部長が随行、同国際委の杉野恭一副事務総長と同日本委の和田めぐみ渉外部長が同行しました。

「信仰を持つ女性のネットワーク」創設セレモニーに出席しスピーチ

【タイ】

タイ諸宗教評議会(WCRPタイ委員会)が発足したのは2009年。以来、諸宗教対話を推進し、特にムスリムと仏教徒間で衝突が続く同国南部では、積極的な取り組みがなされてきました。
30日、パッタニー市のホテルで開かれたセレモニーには仏教、イスラーム、キリスト教、シーク教などの女性宗教者、信徒ら約200人が集いました。
イスマイルトゥフィ同評議会議長の開会あいさつに続き、光祥次代会長があいさつ。内戦が続いたシエラレオネの和平交渉では、女性宗教者ネットワークによる仲介が双方から信頼を得て、紛争和解に寄与したことを報告しました。また、わが子を想(おも)う母の心情に触れ、「女性の心、そして母親の心を新たな枠組みにしていくことで世界は変わっていきます」と語りました。
宗教間対話を目的としたワークショップも実施され、参加者は他者を尊重し、互いに歩み寄る大切さを確認しました。今後、同ネットワークは、再開が予定される政府と南部過激派との和平交渉に女性の立場でかかわっていくことが期待されます。

【ミャンマー】

2012年に発足したWCRPミャンマー委員会は、民族、宗教間の和解や開発促進を目指し、諸活動に取り組みます。
2日、ヤンゴン市のホテルでセレモニーが行われ、仏教、イスラーム、キリスト教、ヒンドゥー教の女性宗教者や国連関係者ら約70人が出席しました。
開会のあいさつに立ったウ・ミン・スウェ同委会長は、女性は寛容さと思いやりの精神にあふれていると強調。その上で、「平和構築に寛容性は不可欠であり、信仰を持つ女性の存在は社会に求められている」と力説しました。
次いで光祥次代会長がスピーチし、テロなどの過激行為が世界的な脅威となっていることに言及。「母のいない人は一人もいません。全ての母親がわが子の幸せを願っています」と述べ、女性が持つ母性がこうした課題の解決に大きな役割を果たすとの見解を示しました。
同ネットワークのドウ・イン・イン・モウ会長は、貧困問題の解消には女性の教育拡充が不可欠と訴え、教育支援に積極的に取り組む意向を表明しました。

宗教指導者らとの懇談、WCRP事業の視察

光祥次代会長は29日午前、タイ・バンコクのサティラ・ダーマサタン教団(仏教)を訪問。同教団創設者で尼僧のメーチー・サンサニー師と懇談しました。同日夜には、ヤラー県のファトニ大学でイスマイルトゥフィ同評議会議長はじめ理事らと面会。1日には、バンコクのINEB(仏教者国際連帯会議)本部を訪れ、同会議創設者で3年前に「庭野平和賞」を受賞したスラック・シワラック氏と懇談、人材育成などについて語り合いました。
またミャンマーでは3日、パテイン市の仏教系NGO(非政府機関)「ラタナメッタ」の事務所でWCRP同国委パテイン地方評議会のメンバーと会見。同国際委の支援により実施されている貧困層の子供を対象にした職業訓練事業や初等教育事業も視察しました。

(2014年12月12日記載)