「成道会」を通して会員たちは、今を精いっぱい生きる大切さをかみしめ、さらなる菩薩行の実践を誓いました
釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心で菩薩行の実践を誓う「成道会」式典が12月8日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂での式典には、会員約3400人が参集。法話に立った庭野日鑛会長は、自分の価値観にとらわれず、物事をそのまま受けとめること、自分が今いる場所で教えを実践することの大切さを説きました。
釈尊の成道を解説するナレーションが流れ、芳澍女学院情報国際専門学校生、学林光澍生、同海外修養科生33人による奉献の儀で開式。続いて読経供養が行われ、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野会長名の「啓白文」を奏上しました。
説法に立った渋谷教会支部長は、教会発足55周年を記念した本部参拝の手どりでの触れ合いを発表。人間関係に悩み、葛藤する会員の姿が、家族の問題で悩んだ過去の自分の姿と重なり、相手をそのまま受け入れることができた体験を語りました。
また、24年前にモンゴル大使館を訪ね、館員に「佼成」誌を手渡したことを述懐。その縁でモンゴルに教えが広まり、今年6月には、庭野会長を迎えてウランバートルで入仏・落慶式が行われ、自身も参加できた喜びを報告しました。その上で、人の幸せを願う心は無限であると話し、サンガと心一つに菩薩行に邁進(まいしん)することを誓願しました。
法話に立った庭野会長は、本当の自分とは、いつか素晴らしい人間になれるのではないかと思う想像上の存在ではなく、実際に「今ここにいる自分」と捉える大切さを示しました。
また、人生を石段に例えて、「これまで石段を真ん中まで登ってきたとして、過去から見れば今は人生の中で一番高く、未来に向けては一番未熟な自分がいると見ることができます」と説明。さらに、石段を登るペースも人それぞれであり、他人と比較して自分を評価する必要はないと述べ、今を精いっぱい生きる重要性を説きました。
その上で、「自分が変われば相手が変わる」という教えに言及。自分の心を広げる、心の許容量、寛容度を上げることが肝心であると強調し、「小さなことにとらわれない、気にならない人になることが、お釈迦さまの喜ばれること」と述べました。
(2014年12月12日記載)
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