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2015年01月07日 決意新たに「御親教」式典 互いに尊び合い、調和の世界を 庭野会長 合掌礼拝の精神示す


「御親教」に立った庭野会長は、『燈明』『不軽』の書き初めについて説明。「自灯明」「法灯明」の教えとともに、常不軽菩薩の合掌礼拝の精神を日常で実践する大切さを強調しました

年頭にあたり、庭野日鑛会長から指導を受け、会員それぞれが一年の誓願を新たにする「御親教」式典が1月7日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。「御親教」に立った庭野会長は、『燈明』『不軽(ふきょう)』の二幅の書き初めを披露。自らを灯明とし、また法を灯明として常不軽菩薩の合掌礼拝(らいはい)の精神を生活の中で実践していく大切さを示しました。また、今年は第二次世界大戦の終結から70年を迎えることに触れ、互いに敬い、礼儀を尽くす中にこそ平和な国家が築かれると述べました。大聖堂には会員約3500人が参集。正面玄関では、七草粥(ななくさがゆ)が振る舞われました。なお、式典の模様は、インターネットを通じて国内の教会、拠点に手話通訳付きで配信されました。

大聖堂の式典では、多摩支教区の青年女子部員16人による奉献の儀、庭野光祥次代会長導師による読経供養が行われました。このあと川端健之理事長が「年頭挨拶(あいさつ)」に立ち、今年の干支(えと)である「未(ひつじ)」の字には未来、未(いま)だ、という意味合いがあることから、将来を見据えて修行していく姿勢に言及。「地に足をつけて一歩一歩、仏の境地を目指して前進させて頂きたい。家族や仲間と共に、和気藹々(あいあい)と人格の向上を目指して地道に精進をさせて頂く、そのようなあり方がふさわしい一年であろうと思います」と所感を述べました。
次いで会員が「決意の言葉」を述べました。学林光澍高校科での寮生活、また昨年に実施された関東教区の大学生練成会などを通して教えに触れ、謙虚に求道していく大切さを学んだ体験を紹介。「誰からも謙虚に感謝の気持ちで学ばせて頂きたい」と自身の今年の信仰のテーマを発表しました。

「御親教」に立った庭野会長は、お辞儀について説かれた「吾(われ)を以(もっ)て汝(なんじ)を敬(けい)し、汝を以て吾を敬す」という仏典の言葉を引用し、自他に敬意を表しながら、自らの尊厳に気づくとともに、周囲との調和を築いていく重要性を指摘。今年、戦後70年の節目を迎えることに触れた上で、聖徳太子の十七条憲法にある「和を以て貴(たっと)しと為(な)す」「礼を以て本(もと)とせよ」という言葉を紹介し、「これらは、一人ひとりが互いを敬い、礼儀を尽くす中でこそ築かれていくことを、日本人はしっかりと肝に銘じて、日ごろの生活の中で実行していく、また他の国の方々にも、それがいかに大事であるかを知らしめていく――そうした働きも大事なこと」と語りました。
また、「佼成新聞」(1月4日付)に掲載された「年頭法話」の表題『地道な務めを』について改めて説明。「務」の字には智慧(ちえ)、精神、技術、体力を働かせるという意味が込められていると解説し、ものごとに対して自発的に取り組む大切さを強調しました。
さらに、世界では争いが絶えず繰り返されている中、戦後の日本が平和国家としての道を歩んできた歴史を示し、「『礼に始まり礼に終わる』という日本の大事な、根本的なことをしっかり把握し、平和国家をいついつまでも築いていくように精進をさせて頂きますことが、佼成会の会員としても大事な義務であると思います」と述べ、「御親教」を結びました。

(2015年1月16日記載)