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2015年07月23日 ユニセフ・グアテマラ事務所の篭嶋副代表が来会 泉田青年本部長と懇談

ユニセフ(国連児童基金)グアテマラ事務所の篭嶋(かごしま)真理子副代表が7月15日、立正佼成会本部を訪れ、大聖ホールで泉田和市郎青年本部長、小髙利之青年グループ次長と面会しました。日本ユニセフ協会の中野寛子氏が同席しました。

ユニセフは3年前から、中米・グアテマラで妊婦や乳幼児の栄養改善を目的とした「『はじめの1000日』キャンペーン」を展開しています。本会は昨年に続き、「一食(いちじき)ユニセフ募金」の浄財から同事業に10万米ドル(約1060万円)を拠出。来年も同額の支援を予定しています。今回の訪問は、同事業の経過報告が目的です。
同国は、一人当たりの国民総所得(GNI)が約3340米ドルの中進国とされていますが、国民の経済格差が大きく、53%が1日1.25米ドル以下で暮らしています。こうした中、国内5歳未満児の半数が慢性的な栄養不良にあり、脳の発達に悪影響を及ぼすだけでなく、身体や精神の発育を妨げる栄養不良が深刻な問題になっています。また、人口1580万人のうち、4割を占めるマヤやシンカといった先住民族の子どもの81%が貧困状態に置かれています。
ユニセフは同国政府と協働で同事業を展開。胎児から2歳を迎えるまでの1000日間が子どもの発育に重要な期間と定め、母親への栄養指導や、乳幼児の栄養補助食品の配布に取り組んでいます。
篭嶋副代表は、現地の妊婦や助産師に対して行った「出産前ケア」「母乳育児」「離乳食」に関する意識調査の結果を報告。助産師でさえ知識が乏しかったことから、自宅出産の多い同国の事情を踏まえ、昨年から行っている助産師のトレーニングプログラムを紹介しました。1年間で1152人が同プログラムを受講し、助産師として正しい知識を養ったと語りました。
今後の事業展開については、母親に対する教育の推進を挙げ、積極的に取り組んでいく意向を示しました。

(2015年7月23日記載)